2011 Fiscal Year Annual Research Report
イネ種子中のプロラミン分子種がプロテインボディIへ局在化するミクロな制御機構
Project/Area Number |
21580417
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
増村 威宏 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (50254321)
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Keywords | 植物 / 遺伝子 / 蛋白質 / イネ種子 / プロテインボディ / プロラミン / 免疫組織観察 / 発現解析 |
Research Abstract |
1)プロラミン分子種を区別する抗体を用いたPB-I内部におけるプロラミンの局在性の解析 これまでに作製した5種類のプララミンに対する抗体(全13kDa,10kDa,13kD-a(Cys rich),13kD-b(Cys less),16kDaプロラミン抗体)を用い免疫蛍光組織観察、免疫電子顕微鏡観察を行い、プロラミン分子種のPB-I内における局在化様式を明らかにした。その結果、PB-Iの中心部に10kDa,その周囲に13kD-b,中間層には13kD-aおよび16kDa,最外周層には再び13kD-bが局在化している事が明らかになった。また、溶媒分画法を用いることで、13kD-bプロラミンがPB-I内から遊離し易い事が明らかになった。 2)プロラミン分子種ごとの発現時期、発現量の解析 これまでに作製した各プロラミン遺伝子を区別可能なプライマー配列を用い、開花後の経時変化における各プロラミン遺伝子の発現解析を行ったところ、各プロラミンmRNAの発現ピーク時期の順番が、PB-I内部から外周部へ向かうタンパク質の局在化の順番と同様であることが判った。即ち、遺伝子発現の順番とタンパク質の局在化する順序はほぼ一致していた。 3)プロラミン+GFP融合タンパク質を用いたPB-Iの構成ポリペプチドの解析 プロラミンプロモーター制御下で発現したプロラミン+GFP融合タンパク質が種子中のPB-Iに合成・集積する形質転換イネを用いて、各種プロラミンとGFP融合タンパク質の局在部位を明らかにした。その結果、PB-I中の内在性プロラミンの局在部位とプロラミン+GFP融合タンパク質の局在性が一致した。即ち、各プロラミンがPB-Iに局在化する機構にはプロラミンプロモーターの制御が強く関与していることが判った。 以上の結果より、PB-I内部における各プロラミン分子種の詳細な局在化機構が明らかになり、プロラミンの局在化には、プロラミンプロモーターの制御と、タンパク質間の相互作用(ジスルフィド結合、疎水結合など)が重要な役割を担うことが明らかになった。
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Research Products
(15 results)