2012 Fiscal Year Annual Research Report
植物化学物質(ファイトケミカル)の老化及び疾患関連変性神経細胞への影響
Project/Area Number |
21590225
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Research Institution | Koshien University |
Principal Investigator |
後藤 隆洋 甲子園大学, 栄養学部, 教授 (20135693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 昌宏 新潟大学, 医歯学総合研究科, 准教授 (10343253)
小池 正人 順天堂大学, 医学研究科, 准教授 (80347210)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | レスベラトロール / PC12細胞 / サーチュインタンパク質 / AMPK活性化キナーゼ / オートファジー / LC3-I/II タンパク質 / LC3遺伝子ノックダウン / ミトコンドリア |
Research Abstract |
ポリフェノールの一種で下等動物で寿命延長効果があることが報告されているレスベラトロール(RSV)のラットのPC12細胞への影響について解析した。PC12細胞は本来腫瘍性であるが、神経成長因子で処理すると、神経細胞様に分化するので、RSVの抗腫瘍性と神経保護の作用を同一の細胞株で解析できる。 RSVは未分化PC12細胞では細胞死を促進させ、分化PC12細胞では神経突起伸展作用を示し、より細胞を分化させることがわかった。RSVの細胞の分化度の違いでこの逆の作用がどのタンパク質の発現変化と対応しているか解析した。両者の細胞で発現変化に有意差があるのは、SIRT1(サーチュインファミリー)(未分化細胞で減少)、AMPK(AMP活性化キナーゼ/代謝調節リン酸化酵素)(活性型が未分化細胞で減少、分化細胞で増加)、ミトコンドリアATP合成酵素βサブユニットタンパク質(未分化細胞で減少、分化細胞で増加)、オートファジー関連タンパク質LC3-II/LC3-Iの割合(未分化細胞で減少、分化細胞で増加)であった。最後の2種類のタンパク質(ミトコンドリアとオートファジー関連タンパク質)については、ミトコンドリアの数(未分化細胞で減少、分化細胞で増加)とオートファジーの形態的指標であるオートファゴゾームの数(未分化細胞で減少、分化細胞で増加)の変化と一致した。 従って、RSVは腫瘍細胞ではSIRT1を抑制し、AMPKを不活性化させ、ミトコンドリアとオートファジーの機能を低下させ、細胞死を引き起こすが、正常細胞では逆にSIRT1を促進し、AMPKを活性化させ、ミトコンドリアとオートファジーの機能を亢進させ、細胞生存を促進すると考えられる。 LC3遺伝子抑制細胞では、RSVでSIRT1が両細胞で極めて亢進し、別のオートファジー関連遺伝子の作用でオートファジーが引き起こされ、同様の結果になると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)