2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590287
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
藤井 重元 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (00325333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 竜哉 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (30419634)
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Keywords | シグナル伝達 / 酸化ストレス / 適応応答 / 8-nitro-cGMP / S-グアニル化 |
Research Abstract |
最近、研究代表者らは、酸化ストレス適応応答の2次メッセンジャーとして8-nitro-cGMPが生成することを明らかにした。さらに、8-nitro-cGMPが新規蛋白質翻訳後修飾(S-グアニル化)を起こすことを明らかにし、転写因子Nrf2の活性調節因子であるKeap1が、生体内においてS-グアニル化を受ける主要な蛋白質であることを見出した。本研究では、8-nitro-cGMPによるKeap1/Nrf2転写系の制御機構を明らかにし、酸化ストレス適応応答の分子基盤を解明することを目的とする。 8-Nitro-cGMPの定量解析法として、安定同位体で標識した8-nitro-cGMPを合成し、それを内部標準として用いる新しい液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法を開発した。この方法により、細胞内に生成する8-nitro-cGMPを解析した結果、例えば、誘導型NO合成酵素を発現するように刺激したグリオーマ細胞では、40microMを超える8-nitro-cGMPの生成が明らかとなった。また、8-nitro-cGMPの生合成は、可溶性グアニル酸シクラーゼ阻害剤で顕著に抑制された。さらに、試験管内で8-nitro-GTPと可溶性グアニル酸シクラーゼを反応させると、8-nitro-cGMPの生成が見られた。以上の結果より、細胞内において、GTPのニトロ化を介した8-nitro-cGMPの生成が起こり、その後、可溶性グアニル酸シクラーゼの作用によって8-nitro-cGMPが生成している可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] The critical role of nitric oxide signaling, via protein S-guanylation and nitrated cyclic GMP, in the antioxidant adaptive response2010
Author(s)
Fujii S, Sawa T, Ihara H, Tong KI, Ida T, Okamoto T, Ahmed KA, Ishima Y, Motohashi H, Yamamoto M, and Akaike T
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Journal Title
J Biol Chem
Volume: 285
Pages: 23970-23984
Peer Reviewed
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