2010 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病発症の引き金となるPAD及びシトルリン化蛋白質の人体病理学的解析
Project/Area Number |
21590392
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
半田 節子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 助手 (30360697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石神 昭人 東邦大学, 薬学部, 准教授 (50270658)
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Keywords | アルツハイマー病 / シトルリン化 / PAD / プロテオーム / 診断薬 |
Research Abstract |
1. アルツハイマー病患者の脳におけるシトルリン化蛋白質の分子病理学的解析 アルツハイマー病の患者脳におけるシトルリン化蛋白質の生成、蓄積を免疫組織染色により調べた。その結果、アルツハイマー病患者の脳(海馬とその周辺)では、病状の進行程度に応じシトルリン化蛋白質の異常な蓄積が確認された。強染された細胞は、主に反応性アストロサイトであった。それ以外にもオリゴデンドロサイト、ミクログリアなどのグリア細胞が染色された。また、神経細胞の一部も染色された。同時に、アミロイドベータ蛋白質(Aβ)やリン酸化タウに対する抗体を用いた連続切片による免疫組織染色を行った。その結果、Aβ陽性の老人斑やリン酸化タウ陽性の神経原繊維変化とシトルリン化蛋白質陽性部位が一致した。Aβやリン酸化タウがシトルリン化されているかは明らかではない。一方、正常脳では、シトルリン化蛋白質は、ほとんど検出されなかった。これらの結果は、アルツハイマー病患者の脳では、PADの異常な活性化が起きていることを強く示唆している。今後、さらに患者検体数を増やし、結果の信頼性を高めて行く必要がある。 2. シトルリン化蛋白質のプロテオーム解析 アルツハイマー病脳におけるシトルリン化蛋白質分子の同定のために二次元電気泳動法、質量分析計を用いたプロテオーム解析を行った。その結果、ミエリン塩基性蛋白質(MBP)、グリア繊維酸性蛋白質(GFAP)、ビメンチンがシトルリン化されていることを同定した。これら以外にも多数のシトルリン化蛋白質が存在した。特に、Aβやリン酸化タウがシトルリン化を受けているかは非常に興味深い。そのため、今後もプロテオーム解析を進める必要がある。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Involvement of peptidylarginine deiminase-mediated posttranslational citrullination in pathogenesis of sporadic Creutzfeldt-Jakob disease2010
Author(s)
Jang, B., Jin, JK., Jeon, YC., Cho, HJ., Ishigami, A., Choi, KC. Carp, RI
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Journal Title
Acta Neuropatho
Volume: 119
Pages: 199-210
DOI
Peer Reviewed
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