2011 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病発症の引き金となるPAD及びシトルリン化蛋白質の人体病理学的解析
Project/Area Number |
21590392
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Research Institution | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
Principal Investigator |
半田 節子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 助手 (30360697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石神 昭人 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (50270658)
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Keywords | アルツハイマー病 / シトルリン化 / PAD / プロテオーム / 診断薬 |
Research Abstract |
1.シトルリン化蛋白質のプロテオーム解析 アルツハイマー病脳におけるシトルリン化蛋白質分子の同定のために二次元電気泳動法、質量分析計を用いたプロテオーム解析を行った。その結果、ミエリン塩基性蛋白質(MBP)、グリア繊維酸性蛋白質(GFAP)、ビメンチンがシトルリン化されていることを同定した。次にヒトGFAP及びシトルリン化蛋白質を産生する酵素PAD2の組換え蛋白質を作製し、in vitroでGFAPをPAD2によりシトルリン化した。GFAPのシトルリン化部位は質量分析計を用いたプロテオーム解析、即ちMS/MSスペクトルの比較によりシトルリン化部位を同定した。その結果、3つのシトルリン化部位を決定することができた。 2.アルツハイマー病の早期臨床検査診断薬の開発 アルツハイマー病早期診断を行う臨床検査診断薬を作製させるため、シトルリン化GFAPを高感度に検出するELISAシステム(酵素免疫測定法)を富士レビオ(株)と共同で構築した。即ち、シトルリン化GFAPに特異的なモノクローナル抗体を8種類、作製した。そして、これらシトルリン化GFAP特異的モノクローナル抗体を組み合わせ、アルツハイマー病患者脳に存在するシトルリン化GFAPに対して最も高感度なELISAシステムを構築した。また、アルツハイマー病の早期診断を行う臨床検査診断薬は特許審査請求を行った(『抗シトルリン化GFAPモノクローナル抗体及びその用途』特許出願番号2007-332344)。
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Research Products
(4 results)