2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590529
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
安達 貴弘 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (50222625)
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Keywords | シグナリング / B細胞 / 記憶免疫 |
Research Abstract |
記憶B細胞からの抗体産生には、T細胞と同時に、抗原が必要なことから抗原受容体(BCR)を介したシグナリングがその活性化および形質細胞への分化に重要であると考えられていた。免疫記憶を利用したより効率的なワクチン開発のためにも、記憶B細胞による迅速で強い抗体産生の機序を理解する必要があり、そのためには、IgG陽性細胞の活性化、および形質細胞への分化の分子機構を解明するとともに、微小環境による記憶B細胞や形質細胞の空間的制御の解明を目的とした。記憶B細胞のBCRシグナリングを詳細に調べるために、まずマウス細胞株を用いてカルシウムイオンに対するタンパク質性バイオプローブcameleonを用いて抗原によりBCRシグナリングをモニターできる系を構築し、従来のカルシウムイオン指示薬Fluo-4と感度的に比べてもそん色がないことを示した。また、Fluo-4などを細胞内に取り込ませる手間や細胞への影響も排除でき、いったんcameleon遺伝子導入してしまえば、安定してカルシウムイオンの動員を調べることが可能となった。次にcameleon遺伝子を発現するマウスの作製を試みたが、安定して発現するマウスが樹立できなかった。そこで、Creリコンビナーゼが認識するLoxP配列を利用して誘導的にcameleonが発現するマウスの作製を試みた。誘導型cameleon遺伝子全長が導入されたトランスジェニックマウス3系統が得られた。さらにB細胞特異的にcameleonを発現させるために、現在、B細胞特異的にCreリコンビナーゼが発現するCD19-Creマウスと交配中である。
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Research Products
(1 results)