2009 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病の心身医学に関する疫学的研究―陽性感情や養育スタイルの影響―
Project/Area Number |
21590766
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
細井 昌子 Kyushu University, 大学病院, 助教 (80380400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 千春 九州大学, 大学病院, 教授 (80117100)
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Keywords | 少子化 / 子育て / 愛情 / 生活習慣病 / 疫学 |
Research Abstract |
平成21年度は、失感情症の質問紙(TAS-20)、心身の症状を検査する質問紙(SCL-90-R)、養育の質問紙(PBI)、疼痛、生活障害、生活満足度についての質問紙(VAS)を使用し、タッチパネル式のパーソナルコンピューターソフトを業務提携した会社(KITHIT)と共同開発し、被験者に負担の少ない、人的ミス(欠損値・集計ミス)の生じにくいシステムを構築した。このシステムは、心療内科や精神科以外の、臨床心理士や専門家がいない施設でも質問紙を行うことができ、結果がその場で得られるため、心身医学的なアプローチが必要な患者を検出し、適切な治療を行うことで、医療経済学的な効果が期待できる。 パイロットスタディとして、心療内科に入院した慢性疼痛の患者に失感情症と心身の症状を検査する質問紙を施行したところ、失感情症と身体症状の有意な相関がみられ、第39回日本慢性疼痛学会で発表した。失感情症の下位因子の中でも感情同定困難が身体症状に有意に相関しており、慢性疼痛の患者に対し、失感情症の中でも感情同定困難に焦点を当てた治療が有効である可能性が示唆された。 心理社会的影響を受けやすい生活習慣病においても岡様の傾向が予測され、平成22年度で実施する疫学研究に向けての基礎情報を得た。
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Research Products
(1 results)