2010 Fiscal Year Annual Research Report
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21590770
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
古倉 聡 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (80347442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 剛 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (90372846)
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (00305575)
高木 智久 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (70405257)
半田 修 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (90381970)
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Keywords | 温熱療法 / 免疫細胞療法 / ナイーブT細胞 / colon26大腸癌細胞 / CD62L+細胞 / CD3-LAK細胞 |
Research Abstract |
【背景】温熱療法は癌細胞におけるMHC class I発現を亢進させたり、腫瘍組織におけるIL-10やTGF-bなどの免疫抑制物質の産生を抑制することをこれまでに明らかとしてきた。一方、養子免疫療法の移入細胞としては、これまで広く使用されているCD3-LAK細胞より、ナイーブT細胞の方が、生体内における生存能・腫瘍局所への集積能の点で優れていると考えられている。従って、ナイーブT細胞による養子免疫療法に温熱療法を加えることにより、強力なCTL誘導を引き起こし、強い抗腫瘍効果の発現が期待される。今回、colon26マウス大腸癌皮下移植モデルを用いて、温熱・ナイーブT細胞併用療法の効果について検討した。 【方法】6週齢Balb/C雄マウスにcolon26細胞(4×10^5個)を皮下接種した皮下腫瘍モデルマウスを、(1)無治療、(2)温熱単独(43°C,60分)、(3)温熱+CD62L+細胞(8×10^7個/マウス)、(4)温熱+CD62L-細胞(8×10^7個/マウス)の4群にわけて治療を行った。治療で使用したCD62L+細胞及びCD62L-細胞は、担癌マウス脾臓由来細胞を、mCD3ab、RetroNectin^<[O!R]>,IL-2,lL-7存在下で拡大培養を行った。治療のタイミングは、皮下腫瘍モデル作成後day3,day4に温熱処理し、細胞移入はday6,day10に尾静脈より行った。Day17に解剖し、腫瘍容積、体重、脾重量を比較検討した。 【結果】Day17に各群の腫瘍体積を比較すると、コントロール群と温熱単独群、温熱+CD62L-細胞群に差は認めなかったが、温熱+CD62L+細胞群は他の3群に比し腫瘍容積は低値であった。体重に関しては4群間で有意差は認めなかった。脾重量については、細胞療法を行った2群の方が、細胞療法を行っていない2群に比し有意に高値であった。 【考察】本研究により、温熱療法はナイーブT細胞養子免疫療法の効果を増強するものの、エフェクター細胞を使った養子免疫療法の効果は増強しない可能性が示された。
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[Presentation] Hyperthermia enhances the anti-tumor activity of adoptive transfer of naive T cells2010
Author(s)
Tsuguhiro Matsumoto, Satoshi Kokura, Takeshi Ishikawa, Jun Funaki, Satoko Adachi, Tetsuya Okayama, Naohisa Yoshida, Naoyuki Sakamoto, Kazuhiko Uchiyama, Tomohisa Takagi, Osamu Handa, Hideyuki Konishi, Naoki Wakabayashi, Nobuaki Yagi, Yuji Naito, Akiko Kato, Keisuke Tomita, Tatsuji Enoki, Toshikazu Yoshikawa
Organizer
101th AACR
Place of Presentation
ワシントンDC
Year and Date
2010-04-19
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