2011 Fiscal Year Annual Research Report
化学療法による末梢神経障害に対する治療法の開発-臨床研究と動物実験による解明-
Project/Area Number |
21590779
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Research Institution | 明治国際医療大学 |
Principal Investigator |
福田 文彦 明治国際医療大学, 鍼灸学部, 准教授 (80238485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 和憲 明治国際医療大学, 鍼灸学部, 准教授 (90351353)
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Keywords | 癌 / 統合医療 / 鍼治療 / 化学療法 / 末梢神経障害 |
Research Abstract |
タキサン系薬剤では末梢神経障害のため、患者のQOL低下や投薬中止を余儀なくされるが、有効な治療方法はない。我々は、その末梢神経障害が発症した患者に対する鍼治療を行い、鍼治療が安全で有効な治療方法であることを臨床研究で明らかにした。そこで平成23年度は予防効果について検討した。 乳がんの術前・術後化学療法の患者(パクリタキセル療法×12週)のヒストリカルコントロールと鍼治療群の比較検討を行った。末梢神経障害の自覚症状を評価するVASでは、ヒストリカルコントロール群(n=17)は、33.6±9.0mm(投与6回目)が63.5±8.1mm(投与12回目)へと増加したが、投与6回目から実施した鍼治療群(n=8)では、63.5±8.1mmが31.6±9.7mmと改善した。また、末梢神経障害の感覚閾値を評価するタッチテストでは、ヒストリカルコントロール群では、21/36部位(患者数12名)で触覚閾値の低下が認められたが、鍼治療群では2/16部位で改善、9/16部位で変化を認めなった。 動物実験:雄性SD系ラット(300-350g)をコントロール群(n=7)、鍼通電刺激群(n=6)の2群に分けた。神経障害モデルは、パクリタキセル(1mg/Kg、隔日4日)を投与することで作成した。鍼通電刺激は右下腿(足三里-懸鍾相当部位)へ2Hz・3mA・30分間とし、初回投与後10日より週2回行った。結果、Von Frey hair testで評価される機械的閾値は、閾値が正常値に戻る日数では両群間に有意な差は認められなかった。しかし、皮膚表面温度は、鍼通電刺激群が改善する傾向を示した。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] パクリタキセルによる末梢神経障害に対する鍼治療2011
Author(s)
久保春子, 福田文彦, 石崎直人, 伊藤和憲, 須見遼子, 田口哲也, 玉木康博, 野口眞三郎, 廣瀬富紀子, 徳島裕子, 芝英一, 前田和久, 伊藤壽記
Organizer
第48回日本癌治療学会学術集会
Place of Presentation
名古屋
Year and Date
2011-10-28
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