2012 Fiscal Year Annual Research Report
腸管アルカリフォスファターゼが炎症性腸疾患の粘膜防御機構に果たす役割
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21590808
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
杉本 健 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (20529507)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 |
Research Abstract |
腸管粘膜のバリア機構を増強し、炎症反応制御に深く関与している腸管アルカリフォスファターゼが炎症性腸疾患の粘膜防御機構に果たす役割を評価する。 まずIAP発現ベクターおよびIAPshRNAベクターの作成を行ったが、IAP発現ベクター作成に関しては、作成したベクターをCOS7細胞にtransfectionし、IAPタンパクの発現をチェックできたが、IAP抑制shRNAベクター作成に関してはin vivoでの発現抑制には至らず作成を断念した。とりあえず、腸管粘膜におけるIAP過剰発現の影響を調べるためのマウス実験腸炎モデルとしてTNBS腸炎を使用することとした。しかし、従来法のAvertinを用いた腹腔内麻酔を使用したTNBS注腸による腸炎の導入は、腸炎発症率および死亡率に関するばらつきが非常に大きいため、まずは安定したTNBS腸炎の確立に関して探索した。 試行錯誤の結果、Avertinの代りに吸入麻酔薬のSevofluraneを使用し、マウスのTNBS注腸中の体位を倒立保持し麻酔深度を調節することにより、非常にばらつきの少ないTNBS腸炎発症モデルの作成手技を確立した。 TNBS腸炎はTh1系優位の炎症性腸疾患の動物実験モデルとして広く使用されているが、注腸手技の精度による腸炎重症度のばらつきが大きく、また重度の腸炎発症した場合、マウス死亡喪失が一定数存在するため、安定した実験を行うのにかなりの困難を要することが実験者の間では知られている。よって、このSevofluraneを利用したばらつきの少ないTNBS腸炎発現システムの構築に関しては、この分野の実験において非常に貢献するものであると思われる。したがって、まずはこのSevofluraneを利用したばらつきの少ないTNBS腸炎発現システムに関して今後学会発表および論文発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)