2011 Fiscal Year Annual Research Report
ヘパリンコファクターIIによる心リモデリングおよびインスリン抵抗性制御機構の解析
Project/Area Number |
21591140
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
粟飯原 賢一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (70372711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤池 雅史 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90271080)
岩瀬 俊 徳島大学, 病院, 助教 (10403718)
遠藤 逸朗 徳島大学, 病院, 講師 (10432759)
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Keywords | ヘパリンコファクターII / メタボリックシンドローム / 心筋リモデリング |
Research Abstract |
メタボリックシンドロームでみられるインスリン抵抗性と心血管リモデリングの間には密接な関係があり、この2つの病態は共通した分子の作用異常によって引き起こされている可能性がある。近年、トロンビンはその受容体であるトロンビン受容体(PAR-1)の活性化を介して心血管リモデリングやインスリン抵抗性をも増悪することが示唆されている。また我々は、トロンビン作用を生体内で効果的に阻害するヘパリンコファクターII(HCII)に注目し、その生理的意義を解明することで、心血管リモデリングとインスリン抵抗性の病態予防の理解を目的とした。 (1)心筋リモデリングやインスリン抵抗性発症機序解明の分子生物学的アプローチ HCII欠損マウスや2型糖尿病モデルマウスを用い、これらのマウスの表現型が、トロンビン阻害薬、HCIIの補充によって回復するか否の検証を行い、HCIIが心筋の線維化と左房の形態異常を見いだした。また酸化ストレスの関与についてreal-time PCRにてNADPH oxidaseのコンポーネントの発現異常が深く関与することを見いだした。ヒトにおいてもマウス同様の表現型を呈することを確認した。 (2)糖尿病発症機構とトロンビン-HCII系の関与の解析 HCII欠損マウスにおける高脂肪食負荷による肥満と内臓脂肪の蓄積、ブドウ糖負荷試験にて耐糖能以上について検討している。現時点で、HCII欠損マウスは肥満傾向を示さないものの、空腹時血糖は有意に野生型マウスより高値である事が判明している。
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Research Products
(6 results)