2011 Fiscal Year Annual Research Report
cPLA2制御によるPPARγ活性化機序の解明と糖尿病大血管症抑制効果の証明
Project/Area Number |
21591144
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松村 剛 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (20398192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 栄一 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (10253733)
近藤 龍也 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (70398204)
本島 寛之 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (40398201)
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Keywords | 糖尿病大血管合併症 |
Research Abstract |
本研究は、Cpla_2阻害によるPPARγ活性化を介した動脈硬化進展抑制効果の有無を検討し、糖尿病性大血管合併症に対する新規治療法開発の可能性を見出すことを目的としている。 平成23年度は、Cpla_2制御による動脈硬化進展抑制効果ついて、以下の結果を得た。 1.動脈硬化モデルマウスとして6週齢のapoEd deficientマウス(apoE^<-/->マウス)を用い、このapoE^<-/->マウスに対し、高コレステロール食付加と同時にcPLA_2阻害剤(AACOCF_3)を5mg/kg/日の投与量にて経口投与する群、AACOCF_3を投与しない高コレステロール食付加のみの群の2群に分け、経口投与開始6週後のこれらのマウスの上下行大動脈、大動脈洞部の組織を採取。この組織に対しOil-Red-O染色を行ったところ、AACOCF_3投与群では粥状動脈硬化巣の進展の有意な抑制が認められた。 2.採取した両群の大動脈組織及び作成した大動脈洞部の凍結切片に対し、TNF-α、MCP-1、ABCA1発現量をReal-time RT-PCR法及にてmRNAレベルで比較検討したところ、AACOCF_3投与群ではTNF-α、MCP-1 mRNA発現の有意な低下が、ABCA1 mRNA発現の有意な上昇が認められた。さらにこれらの組織でのPPARγ活性をコマーシャルベースのELISAキットにて測定したところ、AACOCF_3投与群ではPPARγ活性の有意な上昇を認めた。 以上の結果から、AACOCF_3投与によるCpla_2の阻害は、PPARγの活性化を介して動脈硬化惹起因子の産生抑制や脱泡沫化作用を誘導し、その結果、抗動脈硬化作用を発揮する可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)