2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規脂肪酸結合蛋白を標的分子としたメタボリックシンドローム治療の基礎的基盤の確立
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21591151
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
阪上 浩 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (60372645)
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Keywords | 脂肪酸結合蛋白 / 肥満 / 耐糖能異常 / 脂肪細胞 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
本研究の最終的な目標は、申請者が新たに見出した新規脂肪酸結合タンパク質ALBPによる脂肪細胞肥大化の制御機構を明らかとし、ALBPによる脂肪酸代謝制御機構を治療標的とした小分子化合物などの創薬や医療への応用における基盤確立にある。このため本年度は、ALBPの脂肪細胞特異的トランスジェニックマウスの作製と代謝関連標的分子の同定、ALBPの脂肪酸結合部位の同定、脂肪酸結合阻害ペプチドの作製と肥満モデルマウスでのALBP阻害効果の確認を通じて、脂肪組織におけるALBPによる脂肪酸代謝制御機構を明らかとし、阻害薬開発の可能性を探索するためのALBPの機能解析を実施した。 (1)ALBPの脂肪細胞特異的トランスジェニックマウスの作製と代謝関連標的分子の同定 個体でのALBP作用を検討するため、脂肪酸結合タンパク質であるFABP4/aP2のプロモータ5.4kbを用いて、トランスジーンベクターを構築した。さらに現在、脂肪細胞特異的にALBPを発現するトランスジェニックマウスの作製を試みている。 (2)ALBPの脂肪酸結合部位の同定 ALBPの脂肪酸との結合部位と結合に必要な疎水性残基を明らかとし、34個の必須アミノ酸配列を明らかとした。 (3)脂肪酸結合阻害ペプチドの作製と肥満モデルマウスでのALBP阻害効果の確認 ALBPの脂肪酸結合部位を同定した。現在結合部位のペプチドを合成し、マウス脂肪組織の導入を試みている。
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Research Products
(27 results)