2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規脂肪酸結合蛋白を標的分子としたメタボリックシンドローム治療の基礎的基盤の確立
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21591151
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
阪上 浩 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (60372645)
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Keywords | 脂肪酸結合蛋白 / 肥満 / 耐糖能異常 / 脂肪細胞 / Tubulin |
Research Abstract |
本研究の最終的な目標は、申請者が新たに見出した新規脂肪酸結合タンパク質ALBPによる脂肪細胞肥大化の制御機構を明らかとし、ALBPによる脂肪酸代謝制御機構を治療標的とした小分子化合物などの創薬や医療への応用における基盤確立にある。このため本年度は、脂肪酸結合阻害ペプチドの作製と肥満モデルマウスでのALBP阻害効果の確認、及びALBPと結合するタンパク質の同定によってALBPによる脂肪酸代謝制御機構を明らかとし、阻害薬開発の可能性を探索するためのALBPの機能解析を実施した。 (1)脂肪酸結合阻害ペプチドの作製と肥満モデルマウスでのALBP阻害効果の確認 脂肪酸結合阻害ペプチド(34個のアミノ酸配列)を作製し、培養細胞においてその効果を確認した。現在マウメへの投与を試みている。 (2)ALBPと結合するタンパク質を質量分析(MALDI-TOFMS)の同定と脂肪細胞内でのALBPの機能解析 ALBPが結合するタンパク質としてTubulinを同定し、脂肪細胞内でTubulin重合におけるALBPのバンドリング作用を見出し、糖・脂肪酸輸送におけるALBPの機能とTubulih重合の重要性を明らかとした。 以上から、本研究によりALBPによる脂肪細胞肥大化の制御機構が細胞骨格制御によるものであることが明らかになった。今後、Tubulin重合における脂肪酸の役割を解明する必要があり、ALBP-Tubulin複合体の脂肪細胞肥大化機構の解明を必要とする。
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Research Products
(18 results)