2009 Fiscal Year Annual Research Report
オーダーメイド治療を目指した骨髄球系造血器腫瘍の遺伝子学的新分類の提唱
Project/Area Number |
21591206
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
原田 浩徳 Hiroshima University, 原爆放射線医科学研究所, 講師 (10314775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 結花 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (50379848)
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Keywords | 骨髄球系造血器腫瘍 / 遺伝子変異 / 転写因子 / 骨髄増殖性腫瘍 / AML1 / RUNX1遺伝子 / 急性骨髄性白血病 / 骨髄異形成症候群 / CEBPA遺伝子 |
Research Abstract |
転写因子の変異に基づいた新しい骨髄球系造血器腫瘍の遺伝子分類を提唱し、的確なオーダーメイド治療を開発することが本研究計画の目的である。そこで本年度は、変異の検出と病態との関連を解析し、in vitroでの解析を行った。 まず、骨髄球系造血器腫瘍患者における遺伝子異常の検出と病態との関連の解析を行うため、患者症例の集積を行った。骨髄球系造血器腫瘍と診断され、研究への同意が得られた症例から骨髄液または末梢血を採取してDNAおよびRNAを抽出した。また臨床情報(骨髄・末梢血所見、細胞表面マーカー、染色体所見、年齢・性別、曝露歴など)を収集し、データベース化中である。さらに、候補遺伝子としてこれまでに同定したAML1、CEBPA以外に、MLL、GATA-2などのPCRプライマーを作成し、コントロールサンプルを用いて遺伝子変異解析条件を設定した。現在患者症例の遺伝子変異解析を遂行中である。これまでに得られた遺伝子変異から変異体を作成し、転写活性化能の解析を行った。蛋白結合能は解析を遂行中である。 本年度は、前研究計画と関連して解析を行っていた骨髄増殖性疾患(MPN)からの白血病化に関する研究結果の取りまとめが完了し、研究発表を行った。MPNの白血病化にはAML1、CEPBAの遺伝子点突然変異やキメラ遺伝子などの遺伝子付加が原因となっており、治療関連白血病である可能性が高いことを示し、これまでのMPN治療に警鐘を鳴らす研究結果を報告した。
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Research Products
(22 results)