2011 Fiscal Year Annual Research Report
アカシジアの病態解明に関する「覚醒時」ミオクローヌスの電気生理学的研究
Project/Area Number |
21591485
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
堀口 淳 島根大学, 医学部, 教授 (90136317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮岡 剛 島根大学, 医学部, 准教授 (50284047)
岡崎 四方 島根大学, 医学部, 助教 (20379671)
安田 英彰 島根大学, 医学部, 助教 (30379680)
和氣 玲 島根大学, 医学部, 講師 (60609262)
新野 秀人 香川大学, 医学部, 准教授 (10393430)
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Keywords | アカシジア / ミオクローヌス / 抑肝散 / 抗精神病薬 / 電気生理学 |
Research Abstract |
23年度の研究期間中にも同様の検討を実施し、3年間の総括を行った。 1.対象 平成23年4月1日から平成24年3月27日の研究期間に島根大学医学部附属病院精神科神経科に入院した患者総数は132人であった。 そのうち27人がDSM-IVに基づく診断基準で統合失調症と診断された。この27人のうち、入院加療中にアカシジアが発現した患者は4人であった。これを平成21年度から22年度の過去2年間の成績と合計すると、統合失調症患者は合計55人(男性35人、女性20人:平均年齢37歳)であり、アカシジアの発現した患者総数は11人(男性4人、女性7人)であった。 2.アカシジアの発現率と抑肝散の投与 上記から、アカシジアの発現率は全体では20.0%であった。これら11人の抗精神病薬誘発性アカシジアに対する薬物治療は、当初の予定通り、応募者らが作成したアカシジアの治療ガイドラインに従って治療した。しかし、この治療ガイドラインに従って治療を行ってもアカシジアが改善しなかった患者が3人(男性1人、女性2人)認められた。この患者3人に対して、抑肝散(7.5g/日、分3食前)を投与した。しかしいずれの3例も、抑肝散の投与でもアカシジアは改善しなかった。 3.終夜睡眠ポリグラフ検査と「覚醒時」ミオクローヌスの有無の結果 終夜睡眠ポリグラフ検査実施例は、24例(男性14例、女性10例:13歳~75歳、平均年齢36.7歳±11.7歳)であった。このうちビデオカメラ撮影が可能であった対象は3例であった、したがって、抽出できた「覚醒時」ミオクローヌス患者は、22年度までと同様に3例のみであった。 4.抑肝散の投与成績 抑肝散の投与成績が集積・分析できたのは21年度のみであった。 (1)対象患者の集積状況:21年度の1年間に、申請者らが抑肝散を投与した患者数は総計280人(男性127人、女性153人:平均年齢66.8±7.4歳)であった。(2)抑肝散の投与:治療形態は入院64人(男性31人、女性33人)外来246人(男性96人、女性150人)で、1日の服薬回数は3回が193人、2回が67人、1回が82人、頓服などその他が26人(重複有)で、頓服以外の抑肝散の平均投与量は5.95±2.08g/日であった。
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Research Products
(4 results)