2011 Fiscal Year Annual Research Report
PET/CTを用いた分肝機能評価法の確立に対する研究
Project/Area Number |
21591577
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村上 康二 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50200267)
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Keywords | Positron CT / PET/CT / 11C-メチオニン / 肝機能 / 融合画像 / 造影CT / 呼吸同期 |
Research Abstract |
肝切除予定患者はしばしば肝機能が低下しており、肝切除のさいには術後肝機能の予測が必要である。現在はCTのデータを元にした体積の計測(Volumemetry)により肝予備能を予測しているが、機能が低下した障害肝の場合には必ずしも体積と肝機能が一致しているとは限らない。本研究の目的は肝細胞の機能を反映する放射性医薬品を用い、その集積度とCTの解剖学的情報を融合させて分肝「機能的体積」の評価によって残肝機能の予測を行う方法の妥当性を検証する事である。昨年までの研究において11Cメチオニンを用いたPET/CTの至適撮像法や撮像条件を決定し、また肝臓の呼吸性移動による測定誤差の影響などを調べた。本年度はメーカーと共同開発していたデータ解析用プログラムが完成したため、実際に臨床データを集積し、ワークステーションによる解析を行った。 肝機能正常例3例において11CメチオニンPETとダイナミックCTを行い、CTデータを元に解析した区域ごとの体積とメチオニンの集積を比較した。その結果3例共に肝区域ごとの体積と集積は良好に一致した。今回はprehminary studyであるが、PETとCTの画像を融合させ、さらに体積と集積を計算するという我々の提案した解析プログラムの妥当性が示された。今後は障害肝や門脈塞栓術後の代償性肥大肝において検討する必要があり、最終的には研究目的である術前の分肝機能評価に応用する計画である。また肝臓の呼吸性移動による影響を排除するため、本研究では呼吸同期法の検討を行ったが、今回は新たにメーカーが開発した非剛体変換の応用を検討する必要があるものと考えられた。
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Research Products
(10 results)