2009 Fiscal Year Annual Research Report
除負荷がIn Vivoで誘導する腱線維芽細胞アポトーシスの発見と分子機序の解明
Project/Area Number |
21591927
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北村 信人 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 講師 (80447044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 英司 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60374724)
安田 和則 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20166507)
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Keywords | 腱・靭帯組織 / 除負荷 / アポトーシス |
Research Abstract |
負荷の減少(除負荷)は、腱・靭帯組織の力学特性の劣化を招くが、その機序は明らかになっていない。近年、変性した肩腱板の線維芽細胞に過剰なアポトーシスが認められたと報告や、in vitroにおいて力学刺激の減少とアポトーシスの関連を示唆する報告がある。本研究では、アポトーシスが除負荷膝蓋腱のマトリクス再構築現象に与えるin vivo効果に免疫組織学的に明らかにした。実験においては、日本白色家兎の右膝蓋腱に対して除負荷処置を行ない、左膝蓋腱には何も処置を施さず正常対照とした。無作為に2群に分け、I群は除負荷処置のまま新たな処置を加えず、II群では除負荷処置後すぐに除負荷ワイヤーを切断しSham手術とした。手術後1,2,4、7,14日で各群とも5羽ずつ屠殺し、免疫組織学的評価を行った。除負荷群において、TUNEL陽性細胞は術後1日目より認められ4日目まで増加し、正常対照やShamより有意に増加していた。7日目以降は、除負荷群においてもTUNEL陽性細胞は減少していた。caspase-3、p38およびJNKの発現はTUNEL陽性細胞と同様の動向を示した。本研究は、除負荷が膝蓋腱線維芽細胞に早期(1日)にアポトーシスを引き起こすことをin vivoで初めて明らかにした。この結果は、除負荷による膝蓋腱線維芽細胞のアポトーシスがMAPK pathwayを介して起こること示唆した。
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Research Products
(1 results)