2011 Fiscal Year Annual Research Report
麻酔薬の心保護作用におけるミトコンドリアのカルシウム依存性カリウムチャネルの役割
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21591975
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大下 修造 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60144945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 克哉 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30263841)
堤 保夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (90523499)
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Keywords | 吸入麻酔薬 / イソフルラン / 心筋保護効果 / Ca依存性Kチャネル / ミトコンドリア |
Research Abstract |
揮発性麻酔薬は心筋の虚血再灌流傷害に対して保護作用を持つ。特に、一度心筋虚血が起こった後であっても、再灌流前に揮発性麻酔薬を投与すると、心筋梗塞サイズが減少する現象を、麻酔性ポストコンディショニングと呼ぶ。周術期は、通常よりも心筋虚血に罹患する可能性が高い。全身麻酔に最も一般的に使用される揮発性麻酔薬が心筋虚血に対して保護作用を示すということは、臨床的に大変意義のあることである。我々は平成23年度、この揮発性麻酔薬にポストコンディショニングの機序を解明するために、ミトコンドリアのCa依存性Kチャネル(KCa)とその上流にあるProtein Kinase A (PKA)の役割に着目し、研究を行った。さらに、吸入麻酔薬イソフルランによって、ミトコンドリアの蛋白が0-Linkedβ-N-acetylglucosamine (0-GlcNAC)によって修飾されるか検討した。方法:昨年同様、13週齢雄性ウサギのinvivo心筋虚血再灌流モデルを用いた。ウサギに冠動脈閉塞30分と再灌流3時間を与えた後、心筋梗塞サイズを測定した。また、マウスの心筋虚血再灌流モデルで0-GlcNAc阻害薬を用いて心筋梗塞サイズを測定した。結果:ウサギの実験では昨年度よりn数が増加し、結果は昨年と同様に揮発性麻酔薬によるポストコンディショニングはKCa阻害薬で棄却され、PKA阻害薬でも棄却された。マウスによる実験では麻酔薬による心保護効果は0-GlcNAc阻害薬で棄却された。まとめ:以上からイソアルランによる心筋保護効果にはミトコンドリアの機能が関与していて、KCaチャネルやミトコンドリアの蛋白の0-Linked β-N-acetylglucosamine (0-GlcNAC)による修飾が関与することが分かった。
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Research Products
(5 results)