2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト声帯黄斑と声帯星型細胞の機能、細胞外マトリックス産生の調節機能の解明
Project/Area Number |
21592209
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
佐藤 公則 久留米大学, 医学部, 教授 (70196228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅野 博仁 久留米大学, 医学部, 准教授 (40203583)
千年 俊一 久留米大学, 医学部, 講師 (20299514)
中島 格 久留米大学, 医学部, 教授 (70117183)
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Keywords | ヒト声帯 / 黄斑 / ヒト声帯星型細胞 / Mechanotransductio / 細胞外マトリックス |
Research Abstract |
ヒト声帯黄斑内のヒト声帯星型細胞が細胞外マトリックスを産生するための調節因子の解明の一環として、Mechanotransductionの観点から、ヒト声帯黄斑内のヒト声帯星型細胞はどのような環境下で細胞外マトリックスを産生するのか、線維芽細胞との機能の差も含めて研究した。 生来発声していない小児の声帯、すなわち発声(声帯振動)により声帯黄斑と黄斑内のヒト声帯星型細胞に張力が加わっていない小児の声帯の微細構造を研究した。その結果、生来発声していない小児の声帯内の間質細胞、特にヒト声帯星型細胞では細胞外マトリックスの産生が低下しており、声帯粘膜固有層はヒト固有の声帯の層構造をとっていなかった。ヒト声帯では生後の発声(声帯振動)により声帯黄斑と黄斑内のヒト声帯星型細胞に張力が加わり、ヒト声帯星型細胞を活性化し、ヒト固有の声帯粘膜の層構造を構築し、ヒト声帯粘膜の成長・発達に関与していると考えられた。 長期間発声していない成人声帯、すなわち発声(声帯振動)により声帯黄斑と黄斑内のヒト声帯星型細胞に長期間張力が加わっていない成人の声帯の微細構造を研究した。その結果、長期間発声していない成人の声帯内の間質細胞、特にヒト声帯星型細胞では細胞外マトリックスの産生が低下しており、声帯粘膜はヒト固有の声帯の層構造をとっていなかった。ヒト成人の声帯では、発声(声帯振動)により声帯黄斑と黄斑内のヒト声帯星型細胞に張力が加わり、ヒト声帯星型細胞を活性化し、ヒト固有の声帯粘膜の層構造の維持に関与していると考えられた。 発声(声帯振動)は、ヒト声帯黄斑内のヒト声帯星型細胞が細胞外マトリックスを産生するための調節因子の一つであると考えられた。機械的刺激を受けたヒト声帯星型細胞のメカノレセプターが刺激され、細胞内にそのシグナルが伝達されることにより細胞活動に影響を与えると考えられた。
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Research Products
(4 results)