2009 Fiscal Year Annual Research Report
摂食関連ペプチドによる上唾液核ニューロン活動の調節機構に関する研究
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21592361
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
美藤 純弘 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20240872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 龍二 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30157268)
小橋 基 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80161967)
藤田 雅子 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (40156881)
市川 博之 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20193435)
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Keywords | 摂食関連ペプチド / 免疫組織化学的 / 上唾液核 / 視床下部 / オレキシン / ニューロペプチドY / コレシストキニン |
Research Abstract |
Wistarラット(オス、10週齢)をネンブタール(50mg/Kg)で麻酔をした。唾液腺支配の上唾液核ニューロンを逆行性に標識するために鼓索-舌神経に2%フルオロゴールドを1~2μl注入した。48時間後、4%パラホルムアルデヒド溶液で潅流固定をした。脳幹部の厚さ5μmの連続横断切片を作製し、ニューロペプチドY、オレキシン、コレシストキニンに対する免疫染色を行った。蛍光顕微鏡下にてフルオロゴールド陽性の上唾液核ニューロン周辺の各ペプチドに対する免疫活性がある神経線維を検索した。オレキシン神経線維に対する免疫活性が検出されたが、ニューロペプチドYとコレシストキニンに対する免疫活性は検出されなかった。ニューロペプチドYとコレシストキニンに対しては抗体の感度が低いことも考えられるので、存在しないことを確かめる為には更に別の抗体で調ペてみる必要がある。 この免疫組織化学的データをサポートする為に一部電気生理学的実験を行った。主に電気生理学的実験は次年度(平成22年度)に行うが、オレキシンとニューロペプチドYについて上唾液核ニューロンの応答を調べた。免疫組織化学的実験と同様に、蛍光色素のデキストランーテキサスレッドーリジンでWistarラット(7-10日齢)の顎下腺・舌下腺支配の上唾液核ニューロンを標識した。スライス標本作製後、標識ニューロンからホールセルパッチクランプ法により記録を行った。記録は電圧固定下で保持電位-70mVでテトロドトキシン存在下(シナプス伝達遮断下)で行った(3ニューロン)。オレキシン投与により小さい内向き電流が観察された(<20pA)が、ニューロペプチドYについては応答がなかった。免疫活性が認められたオレキシンでも応答が非常に小さかつたのでその発現は発逹変化するのかもしれない。ラットは生後約3週齢になって固形食を摂食する、つまりこの時期から咀嚼により摂食をする。唾液分泌も発逹に伴って変化するのかもしれない。
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Research Products
(7 results)