2009 Fiscal Year Annual Research Report
3テスラMR装置を用いた31P-CSIによる頭頸部悪性腫瘍の治療効果判定
Project/Area Number |
21592382
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
箕輪 和行 Hokkaido University, 大学病院, 講師 (30209845)
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Keywords | 頭頸部癌 / スペクトロスコピー |
Research Abstract |
頭頸部悪性腫瘍に対して動注化学療法併用放射線治療が行われた後の腫瘍残存の有無を発見する方法として現在グルコースの代謝をみるFDG-PETが用いられている。しかしながら、FDG-PETは炎症反応が著明な動注化学療法併用放射線治療直後では正確な評価は困難である。そこでFDG-PETにかわる方法として、MRS(magnetic resonance spectroscopy)のうち関心領域を特定するCSI(chemical shift imaging)で動注化学療法併用放射線治療直後の残存腫瘍の評価法の確立を試みることを目的とした。従来用いられている1.5テスラのMR装置では体積の小さい部分からの信号収集が困難であったが、今回、臨床装置として認可されている3テスラの装置を使用することにより比較的少ない体積からも信号の収集が可能となるこを期待し、今年度は特殊な形態構造を示す頭頸部に併せたCSIの設定を確立することである。ボランティアを対象にして撮像パラメータの決定を行った。対象核種をリンとし、3テスラのリンの中心周波数約50.4Mhzとした。TR/TE:4500/0.1msec,加算回数32回、撮像時間2分28秒で信号を得た。対象信号抽出領域の磁場の安定性が得られないと良好なCSIは不可能である。対象信号抽出領域の磁場の安定性については耳下腺や顎下部、側頭下窩では比較的良好な磁場の安定(半値幅0.5-1.1ppm)を手動操作で得ることができた。しかしながら、頭蓋底直下では軟組織が少なく、磁化率変化に伴うアーチファクトで関心領域に良好な磁場を得ることは困難であった。頭蓋底以外の部位では信号抽出領域の体積を約14cm^3程度からの信号取得が可能となった。しかしながら、目標としている4cm^3以下からの信号取得は現時点では困難であった。
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Research Products
(4 results)