2011 Fiscal Year Annual Research Report
免疫補助刺激分子B7-H3とその受容体による口腔免疫疾患制御
Project/Area Number |
21592385
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
橋口 昌章 獨協医科大学, 医学部, 助教 (20372443)
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Keywords | ヒト免疫応答 / 補助シグナル / B7-H3 / TLT2 |
Research Abstract |
補助シグナル分子は細胞間相互作用において正あるいは負に応答を制御しており,我々は,新規補助シグナル分子B7-H3のin vitroおよびin vivoにおける機能を解析し,B7-H3の受容体がTriggering receptor expressed on myeloid cells(Trem)-like transcript2(TLT-2,Trem12)であることを明らかにした.B7-H3の機能は免疫応答亢進と抑制の相反する報告がなされ,これは,複数の受容体により担われていることが示唆される.そこで,本研究において「免疫補助シグナル分子B7-H3はその異なる受容体の使い分けにより免疫応答を制御している」という仮説を立て,この仮説を評価することを目的とした.これまで不明であった,ヒトにおける機能について解析し,ヒトにおいてもB7-H3とTLT-2の会合により,T細胞応答を亢進すること,マウスと異なり,CD4+およびCD8+T細胞の両方に影響を与えることが明らかとなった.また,TLT-2の機能をin vivoにおいて詳細に評価するために,TLT-2欠損マウスを作製した.末梢B細胞およびT細胞,胸腺細胞,一部の骨髄細胞にTLT-2の発現が認められ,それらの細胞の分化に影響を与えることが考えられたが,TLT-2欠損マウスにおいてT細胞,B細胞の分化に影響は認められなかった.しかしながら,ハプテン塗布により誘導される接触性過敏応答が減弱しており,in vivoにおいてCD8+T細胞の活性化が損なわれていることが示唆された.
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