2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592455
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
細木 真紀 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (10228421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 久裕 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10222093)
西川 啓介 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10202235)
重本 修伺 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20294704)
山本 修史 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (60548634)
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Keywords | アレルギー / 金属 / 微量分析 |
Research Abstract |
本研究は,金属の体内動態に着目し,感度と特異度が70~80%とされているパッチテストに変わる簡便で安全な金属アレルギー検査法の確立を目指すものである.微量の皮膚試料をエネルギー分散型蛍光X線分析装置で元素分析することによって,アレルギーの原因となっている金属元素を特定する手法を確立することを目的とする. 本年度は,研究の実施に先立ち,研究計画書,被験者説明用文書および同意書等を作製し,倫理委員会の承認を得たうえで,自覚的にも他覚的にも金属アレルギー症状や毒物中毒症状の既往を認めない健常者ボランティアの角化した部位の皮膚片を採取し,蛍光X線分析装置(島津社製:エネルギー分散型蛍光X線分析装置EDX-900)で分析し,本装置による測定条件を検討した. 本装置による分析は,微量元素分析に多く利用されるICP質量分析装置やICP発光分光分析装置と比較して,前処理が不要で簡便に測定できる一方,検出限界が高いため検出元素は限られる.しかし,今年度測定した健常被験者の試料の中には,金属元素が検出さる例があった.原因として,症状はないもののアレルギー疾患に罹患している可能性と,採取前に被検者が使用した保湿クリーム,石けんや接触した金属等の影響が考えられた. 本装置で測定する場合,どの程度の皮膚片をどのように採取し,どのような条件で測定するかによって,本研究結果は大きく左右されるため,測定条件を十分に検討する必要がある.来年度は採取前の条件を規定して健常者の皮膚を測定した上で,歯科用金属アレルギー患者の分析を行う予定である.
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Research Products
(2 results)