2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本人睡眠時無呼吸症候群患者に対する上下顎骨前方移動術の適用基準を確立する
Project/Area Number |
21592518
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
齊藤 力 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80103357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正治 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80195792)
泉 直也 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (10361908)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 上下顎前方移動術 / 顎骨形態 / 気道形態 / 睡眠検査 |
Research Abstract |
近年、睡眠呼吸障害と顎顔面形態との関連性が注目されている。本研究では、顎矯正手術施行患者の術前後に撮影したコンビームCT画像から顎骨ならびに咽頭気道形態の変化と術前後の睡眠呼吸動態との関連性について検討するとともに、睡眠呼吸障害に対する下顎前方位型口腔内装置の治療効果と顎顔面形態との関連性を検討し、睡眠呼吸障害患者に対する上下顎移動術の適用基準を明らかにすることを目的とする。 顎矯正手術を施行した下顎前突症患者40名(下顎枝矢状分割法単独22例、下顎枝矢状分割法とLe Fort I型骨切り術の併用18例)を対象とし、術前と術後6か月時に顎顔面のコンビームCT撮影ならびに簡易型睡眠ポリグラフ検査を施行した。その結果、下顎枝矢状分割法単独群において気道容積の有意な減少を認めたが、下顎枝矢状分割法とLe Fort I型骨切り術の併用群では気道容積の有意な減少を認めなかった。また、両群ともに術後にAHIの有意な増加は認められなかった。 さらに、下顎前方位型口腔内装置(OA)を用いて治療を行った睡眠時無呼吸症候群患者89名について、治療前後の終夜睡眠ポリソムノグラフィ検査結果から、OA装着後のAHIが15回/h未満かつOA未装着時AHIの50%以下になった場合を有効と判定し、OAの治療効果と頭部X線規格写真分析による顎顔面形態との関連性を検討したところ、下顔面高ならびに上顎骨の大きさと治療効果との関連を認めた。 本研究では、顎顔面ならびに咽頭気道形態の変化を三次元的に評価する方法を確立するとともに、上下顎骨移動が咽頭気道形態に及ぼす影響を明らかにした。さらには、OAによる下顎前方移動が睡眠時無呼吸症候群患者の治療効果に及ぼす要因が明らかとなり、睡眠時無呼吸症候群患者に対する上下顎骨前方移動術の適用基準を検討する上で有用なデータになると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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