2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592551
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鵜澤 成一 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (30345285)
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Keywords | 染色体 / 口腔 / ゲノム / 悪性腫瘍 / FISH / 不安定性 / 舌癌 / レーザーマイクロダイセクション |
Research Abstract |
(1)全年度までの解析により、第7、9、11番の3種類の染色体が、染色体不安定性(CIN)の評価に適していることをみいだし、さらに、この3種類の染色体セントロメアをプローブとしてFISHを行い、CINを評価する方法を開発し、CINの程度が、口腔癌の再発・予後と関連していることをみいだした。本年度は、CINの高い症例は、低い症例と比べて、なぜ、再発、転移しやすく、予後が不良であるのかという点について、基礎的検討を行った。また、EGFR遺伝子について、遺伝子コピー数の異常と、タンパク発現との関連性および予後因子としての有用性について検討した。 (2)舌癌の切除検体より、レーザーマイクロダイセクションにより各検体の浸潤癌部、上皮異型性部および正常上皮部を切り出し、網羅的発現解析を行った。RNA発現解析により、癌化にともない、発現が有意に上昇あるいは減弱する15遺伝子を同定した。さらに、これらの遺伝子の発現をリアルタイムPCRにて確認し、癌化にともない発現が上昇する1種類の遺伝子について口腔癌、白板症などの口腔癌前癌病変、および正常口腔粘膜について免疫染色にて発現レベルを解析した結果、同遺伝子が口腔癌の発癌に深く関与しているだけではなく、上皮性異型性の発症にも関与していることが判明した。現在、論文作成中である。 (3)口腔癌原発巣における脈管侵襲の有無と予後、リンパ節転移との関連について解析した。脈管侵襲の有無については、通常のHE染色では不確実であるため、EVG染色および特殊染色により評価した。その結果、リンパ管侵襲とリンパ節転移は有意な相関性が認められたが、予後との相関性は認められなかった。一方、静脈侵襲に関しては、その逆で、リンパ節転移との関連性は認められなかったが、予後との間に有意な関連性が認められた。
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Research Products
(4 results)