2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子キャリアによる口腔癌センチネルリンパ節転移イメージングの基礎的研究
Project/Area Number |
21592565
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
土持 眞 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (20095186)
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Keywords | ナノ粒子 / 複合イメージング / 近赤外蛍光 / RI / センチネルリンパ節 / センチネルリンパ節生検 / 分子イメージング |
Research Abstract |
ナノ粒子表面にデンドリマーのポリアミドアミン(PAMAM)を付与して、Tc-99mと近赤外蛍光のICGとによるイメージングを可能にした。使用した粒子はレーザ回折式粒度分布測定により30nm径をピークとする50nm以下の分布を示した。走査型電顕および透過型電顕によりその粒子を観察してほぼ同大の粒子であることを確認した。また使用した粒子濃度は100から500ppbであった。粒子へのRI付着の確認はTLC展開後のcontact radiography(radioluminography)と、近赤外蛍光の付与は浜松フォトニクス近赤外蛍光検出器およびLAS4000により確認した。複合イメージング粒子を用いた6匹のラット舌部のセンチネルリンパ節イメージングを試みた。RI量は約0.33mCi/100μlを舌に注入し、シンチレーションカメラと小型半導体γカメラにて集積を認めた。その後頸部を解剖して浜松フォトニクス近赤外蛍光検出器等でリンパ節の近赤外蛍光を認めた。摘出リンパ節の重さは1.5mgから25mgであり、imaging plateと浜松フォトニクス近赤外蛍光検出器およびLAS4000により同一リンパ節がRIと近赤外蛍光を示すことが確認できた。また、well counterにて放射能測定を実施した。集積と蛍光の程度、ウェルカウンターによる放射線測定結果は関連していた。比較的低放射線量とナノ粒子キャリアの濃度で近赤外蛍光とRIのセンチネルリンパ節画像化が達成できた。両イメージングによる検出感度を一致させるには濃度設定などのより詳細な検討が必要と考えられた。センチネルリンパ節生検においてナノ粒子を用いたRIと近赤外蛍光のdualイメージングの可能性が示唆された。
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