2011 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠周期測定による術後譫妄発症予測尺度の開発に関する研究
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21592762
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
坂本 祐子 福島県立医科大学, 看護学部, 准教授 (20333982)
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Keywords | 術後せん妄 / 高齢者看護 / 周手術期看護 / 睡眠測定 |
Research Abstract |
最終年度は,(1)前年度看護師を対象とした質問紙調査から抽出した術後せん妄の発症を予測させる要因28項目の妥当性を後方視的に検討,(2)せん妄発症患者の睡眠パターンの尺度項目化(3)せん妄発症予測尺度の作成・検証調査を行った。 (1)整形外科領域の看護師を対象とした質問紙調査より抽出した28項目の妥当性を2つの医療機関計197名の患者の診療力を後方視した。術後せん妄発症患者は197名中18名,発症率9.1%であった。28項目のうちp<0.25の項目を説明変数としてロジスティック回帰分析を行い,「脳血管障害の既往」「入院前の睡眠導入剤内服」「居住地が自宅以外」「介護保険サービスの利用」「入院前の向精神薬の内服」の5項目を因子とした。 (2)2年間で得られた術後せん妄発症患者5名の術後5日間の睡眠・覚醒を視覚化した図を看護師と検討した結果,術後1・2病日の覚醒状態(日中の熟眠,夜間覚醒)を尺度項目とした。 (3)(1)(2)の結果よりスケールは,基本属性5項目と術後の睡眠を評価するスケールとなった。基本属性5項目について各1点とし,ROC曲線にて適応性を評価しcut-off値を1点とした。整形外科疾患にて手術を受ける患者15名を対象に,作成したスケールを用いて術後せん妄発症を予測した。15名中術前に1点以上を示した対象は8名,せん妄を発症した3名はすべて1点以上であった。術後の睡眠がチェックされた対象は5名うち3名がせん妄を発症した。せん妄発症患者3名は,術前1点以上かつ術後睡眠がチェックされた。 日中の熟眠など睡眠パターンの変調は術後せん妄発症を予測据えることが可能であった。しかし,その評価は観察者の感覚の依拠するものであり,観察者間で同質の評価する基準の策定が今後の課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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