2010 Fiscal Year Annual Research Report
クリティカルケア領域における看護師のモニタリング機能のモデル構築とその評価
Project/Area Number |
21592782
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
福田 美和子 東邦大学, 医学部, 准教授 (80318873)
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Keywords | クリティカルケア看護 / 臨床判断 / モニタリング / ウィーニング / モデル構築 |
Research Abstract |
クリティカルケア領域に勤務する看護師のモニタリング機能に関するモデル構築に向け、(仮)特定看護師養成に向けた動向から、人工呼吸からのウィーニングに関する臨床判断を明らかにすることが急がれると判断し、本年度は、人工呼吸器からのウィーニング過程における看護師のモニタリング機能を明らかにする目的で、質的研究を実施した。ここでウィーニング過程とは、気管挿管直後から、抜管後24時間の再挿管のリスクが低くなるまでの場面をさす。 クリティカルケア領域における勤務経験が5年以上の看護師を対象とし、設置主体の異なる複数施設に協力依頼をし、インタビューを用いたデータ収集を行った。 結果として、看護師は患者の自発呼吸による換気能と人工呼吸器からの呼吸サポートとの兼ね合いを観る指標を確立していた。さらに、その指標と患者の全身状態と絡めながらどこまで様子をみていてもよいのか、人工呼吸器からの呼吸サポートを調整しなければならない限界はどこか、といったことを臨床判断することに特化したモニタリング指標を持ち合わせていた。そのことが、患者の人工呼吸器からのウィーニングをすすめるのか、現状維持なのかサポートの程度を増やすのかといった臨床判断の決め手となり、次の看護につなげていたことが見えてきた。現在は、比較的順調にウィーニングが進んだ場面に関するデータを得ているため、今後は人工呼吸管理が長期化した場合や再挿管になった場面など、場面のヴァリエーションを増やし、モデル構築を行う。
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