2010 Fiscal Year Annual Research Report
子ども虐待予防のグループ・ミーティング支援の効果的展開と支援能力育成の効果
Project/Area Number |
21592856
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
清水 洋子 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (90288069)
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Keywords | 看護学 / 効果 / 子ども虐待予防 / アセスメント / 評価 / グループ・ミーティング / 保健師 / 支援能力 |
Research Abstract |
1. 虐待予防のグループ(以下、Gと略)支援に関する経験や知識・技術、意識、能力に関する自己評価、自信、職務満足度等の実態把握を目的とし、A市保健センター保健師33名に匿名による質問紙調査を実施した。 結果、1)G支援準備に関する能力計7項目(10点満点)のうち、平均値6点以上は「組織内でG支援の必要性を共有」「母と信頼関係構築」で、「対象・参加時期を選定」は保健師歴長群(15年以上)に有意に得点が高かった(t検定)。2)当日運営に関する能力計11項目中、平均値6点以上は「参加ルール説明」「参加自由意志の説明」「他者発言の共感可否説明」であった。保健師歴と「Gの司会・進行」には相関があり、「参加ルール説明」「リラックスした雰囲気で運営」「臨機応変に対応」等7、項目は保健師歴長群に得点が高い傾向があった(t検定)。3)G支援後に関する能力計9項目は平均値6点未満であり、「カンファレンスで今後の支援確認」「地区担当と連携」「効果を参加者側から評価」等6項目は保健師歴長群に得点が高い傾向があった(t検定)。4)一般セルフェフィカシー尺度(GSES)計16項目の平均値は8.1(SD3.9)であり、保健師歴との相関はなかった。5)職務満足度(1-6点)計7項目中、平均値5.0以上は「仕事に満足」「他職種が保健師業務を理解し満足」の2項目であり、保健師歴との相関はなかった。 2. 先行研究から継続調査機関B市G参加の母親6名、新規協力機関A市G参加の母親4名に今年度2回調査を実施し、個人差はあるが概ね支援の効果が認められた。支援関係者と支援効果、測定ツール、の妥当性・信頼性及び適用可能性、G支援に必要な能力構成要素を検討し、プログラムの有効性について確認した。 今後、G支援と能力育成支援の取り組みが支援者とG参加者に与える影響や効果等について検証していくことが課題である。
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Research Products
(1 results)