2009 Fiscal Year Annual Research Report
がんと認知症をともに持つ高齢者に対する緩和ケア評価指標の開発
Project/Area Number |
21592886
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
坂井 さゆり 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40436770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 道夫 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30282619)
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Keywords | 緩和ケア / 認知症ケア / がん医療 |
Research Abstract |
1.研究の目的 (1)エキスパートパネル、家族インタビュー、フィールドワークによる認知症高齢者の観察、からデータを収集し、認知症高齢者の緩和ケア評価に必要な要素を構造化する。また、がんと共に生きる認知症高齢者・家族・ケア提供者の倫理的問題の論点整理を行い、本研究主題に必要な倫理的要素を構造化する。 (2)「がんと認知症をともに持つ高齢者・家族の緩和ケア評価指標」の試案を開発しモデル病棟によるエキスパートパネルを実施する。 2.研究の成果 平成21年度は、研究の初年度であり、平成20年度に実施したアンケート調査の結果の再分析を繰返し、学会・研修会等での緩和ケアエキスパートによる情報収集を行い、理論構築を行った。文献レビューや資料収集の不足があるため、文献レビューを強化した。また、スウェーデン認知症緩和ケアのエキスパートを講師とするワークショップに参加し、北欧の認知症緩和ケアや倫理的課題の構造を熟考できた。参加者は、学際的な認知症緩和ケアのエキスパートや患者の家族であり、3日間のフィールドワーク、ディスカッションは、認知症緩和ケアの評価指標開発に向け、重要な基盤となった。平成21年度分の繰越金により、平成22年9月7日(火)~11日(土)スウェーデンにおける高齢者緩和ケアの実際についてエキスパートパネル、資料収集を行った。認知症とがんをともに持つ高齢者に対する生の緩和ケア実践に関する重要なデータを収集することができ、認知症とがんをともに持つ高齢者の緩和ケアに関するケアの基本枠組みへの重要な示唆を得た。
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