2011 Fiscal Year Annual Research Report
誰もが楽しめる博物館を創造する実践的研究-視覚障害者を対象とする体験型展示の試み
Project/Area Number |
21601008
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
廣瀬 浩二郎 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 准教授 (20342644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 修三 国立民族学博物館, 名誉教授 (70111086)
五月女 賢司 国立民族学博物館, 外来研究員 (30535571)
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Keywords | ユニバーサル・ミュージアム / 視覚障害者 / 触文化 / 縄文土器 / 文化人類学 |
Research Abstract |
今年度は2回の研究会を実施した。(1)2011年7月2~3日(於滋賀県立陶芸の森、安土城考古博物館)。(2)2012年3月24~25日(於国立民族学博物館、大原美術館)。 (1)の研究会では、まず初日に、昨年度から継続的に実施している「さわって創るワークショップ」を開催し、研究会メンバーが陶芸作品を制作した。これらの作品は、研究会の活動紹介とともに、吹田市立博物館の特別展(9月)、民博の公開シンポジウム(10月)、滋賀県立陶芸の森の企画展(12月)で展示された。2日目の安土城考古博物館では、実物資料とレプリカを比較し、触察用資料の必要条件、十分条件を整理した。 (2)の研究会では、まず初日に、民博に新設された「世界をさわる-感じて広がる」コーナーの見学(触学)、および合評会を行なった。「世界をさわる」のコンセプト立案、資料選定に当たっては、本プロジェクトの3年間の議論の蓄積が役立った。2日目は倉敷に移動し、美観地区の「まちあるき」を体験した。大原美術館の学芸員をはじめ、多くの関係者と「観光のユニバーサル・デザイン化」について、取り組むべき課題を自由に出し合った。研究会の3年間の総括、今後の展開に関して、メンバー個々が率直な意見交換をする貴重な場ともなった。 その他、2011年10月には、民博の「館長リーダーシップ支援経費」を申請し、本プロジェクトの成果を発表するシンポジウム「ユニバーサル・ミュージアムの理論と実践」を開催した。このシンポジウムの報告書は『さわって楽しむ博物館』(青弓社)として、5月末に刊行される予定である。また、例年どおり吹田市立博物館の特別展「さわる-みんなで楽しむ博物館」にも積極的に協力した。
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Research Products
(43 results)