2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21650025
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広田 光一 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (80273332)
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Keywords | バーチャルリアリティ / ユーザインタフェース / ハプティックス / 触力覚提示 / 感覚情報 |
Research Abstract |
本年度は主に計測手法関係する以下の2点について検討を行った。 1.デバイスの設計と試作 慣性力を発生するデバイスの設計と試作を行った。把持して使用することを前提とした非接地型のデバイスを想定し、デバイスのフレームに対して平行リンクにより錘を移動させることで、1自由度の慣性力を発生する装置について検討した。設計として、錘とフレームの重量比を大きくとることが望ましい事から、アクチュエータ(モータ)の質量を錘の一部として利用する構成を考案した。アクチュエータに求められるトルクは、ユーザからの作用力により発生するトルクを相殺できる必要がある。また、錘の可動範囲は仮想の内容物質量および移動範囲とデバイスの錘質量とから決定される。これらの要素を考慮した設計をおこない、実装に反映させた。 2.制御手法の開発 仮想の対象物とデバイスとで質量が等しい場合には、デバイスは重心移動を表現するデバイスと考えることができる。したがって、ユーザの操作に対して仮想の内容物の挙動を計算し、これに伴う重心移動を表現する。多くの力覚提示装置は、ユーザの位置(運動)を計測し力を出力する制御を行っているが、本研究で検討するデバイスはユーザの手などに柔軟に支えられており、このためトルクにより直ちに力を制御することができない。本研究では、デバイスの運動をもとにユーザの作用する力を推定し、同時にデバイスの加速度を出力として制御するフレームワークを提案した。実装を通じて、この手法の可能性を確認した。
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