2010 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類脳機能の左右差の意義解明のために、左右半球を連絡する原因分子を同定する
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21650081
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
平瀬 肇 独立行政法人理化学研究所, 平瀬研究ユニット, ユニットリーダー (90392084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 良章 独立行政法人理化学研究所, 平瀬研究ユニット, 基礎科学特別研究員 (10425423)
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Keywords | 分子・細胞神経科学 / 脳左右差 |
Research Abstract |
脳機能の左右差はヒトではよく知られているが、その分子的基盤は、ほとんど分かっていない。また、マウスを用いた左右差の分子基盤を探る実験でも、神経伝達物質受容体の定量等のボトム・アップ的アプローチによるものが殆どである。さらに、体軸を形成する遺伝子のスクリーニングは数多いが、それらはすべて動物の初期発生期に誘導される分子に限られており、成熟した個体に対する徹底した遺伝子の網羅的スクリーニング皆無であった。 哺乳類左右脳の遺伝子発現の違いを解明するために、平成21年度に収集した成獣ラット海馬CA3領域サンプルを次世代DNAシークエンサーを利用して遺伝子解析を行った。まず、収集された左右の海馬CA3サンプルより、short RNAライブラリを調製した。ライブラリ調整には理化学研究所オミックス基盤領域(鶴見)で開発されたLNAを用いてアダプターダイマーを除去する最新式のプロトコルを採用した。その結果、1サンプルあたり、約1000万タグ、左右合計6サンプルのshort RNAのシークエンシングに成功した。シークエンスされたshort RNAの中、約9割がmiRBase15に登録されているmicro RNAであった。micmoRNAの発現で際立った左右差が認められるものは殆ど無かった。また残る1割においては、バイオインフォマティック的手法により新規microRNA解析を行ったところ十数種類の新規microRNA候補遺伝子が見付かった。新規microRNA候補遺伝子の中から発現(タグ数)が高い2つの遺伝子の発現をin situ hybridization法を用いて確認した。新規microRNA候補遺伝子でも左右発現差が顕著な物は皆無であった。
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Research Products
(5 results)