2009 Fiscal Year Annual Research Report
ガンマ線エネルギー・強度可変でオン・オフも可能な治療用針状小線源の開発
Project/Area Number |
21650126
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小栗 慶之 Tokyo Institute of Technology, 原子炉工学研究所, 准教授 (90160829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 純 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教 (90302984)
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Keywords | 小線源治療 / イオンビーム / 注射針 / ガンマ線 / 加速器 / クーロン励起 / 深部ガン治療 / 小角散乱 |
Research Abstract |
平成21年度は,まず前年度までにイオンビーム発生に使用していた冷陰極PIG負イオン源を,よりエミッタンスの小さいセシウムスパッタ負イオン源に切り替えることにより,ビーム電流強度を数倍増加させることができた.これらをタンデム型静電イオン加速器に入射し,エネルギーが数MeV程度までの各種イオンビームを発生した.施設に既存の真空容器,真空排気装置,ビーム偏向・集束用電磁石を配置して専用のビームラインを建設した.予定していた真直度の高い注射針が入手できなかったため,代わりに内径100μm程度のガラスキャピラリーを用いてビームを通過させる実験を行った.アクチュエータを用いた遠隔操作方式の二次元位置・角度微調整機構にガラスキャピラリーを取り付けて真空容器内に設置し,位置・角度設定精度,安定性,再現性等の動作テストを行った後,ビームを効率良く導入するためにイオン源から加速器へのビーム入射系とビームライン上流の偏向・集束用電磁石の最適化調整を行った.ガラスキャピラリーの前後に二次電子放出抑止型のファラデーカップを設置し,それぞれの位置でビーム電流を測定してビーム透過率を評価し,透過率が最大となるキャピラリー位置・角度と加速器・イオン源の最適な運転条件を決定した.これらの結果をガラスキャピラリーの形状・寸法,及びキャピラリー内壁での小角散乱を考慮したモンテカルロ計算の結果と比較したところ,比較的良い一致が見られた.
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Research Products
(2 results)