2011 Fiscal Year Annual Research Report
感性を鍛え、認知症を予防する「生活空間刺激ロボット」の開発
Project/Area Number |
21650153
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
可部 明克 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80367086)
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Keywords | ロボット / 福祉 / 感性 / 刺激 / 認知症 / 予防 / センサ / 電界通信 |
Research Abstract |
「目的」感性刺激で鍛えることにより認知症の予防や進行抑制に役立つシステムを開発する。特にスヌーズレン(五感の刺激デバイス)の使用に加え、赤ちゃん型ロボットやパンダ型ロボットを試作開発し、市場のフィードバックにより機能を改善する。 「方法」ユーザの表情や声、生体データなどを検出するビジョンセンサー、音声認識、生体センサなど複数のセンサを導入し、ユーザの状況に合せて感性刺激を選択するソフトウェアを開発した。ロボットをユーザに感性刺激を与えるものとして位置づけ、ユーザとのインターラクション機能を実装して、認知症予防や進行抑制に役立てるシステムを構築した。 「成果」 (1)<ロボットの機能開発>赤ちゃんロボットおよび拡充したパンダ型ロボットもスヌーズレンデバイスとするべく、「笑い声、簡単な会話」などで感性を刺激する機能を開発した。特に、ユーザの表情・笑顔を認識するビジョンセンサー、および笑顔度の推定、さらに音声認識と対話機能により、ユーザに感性刺激を提供した後の「笑顔度」をリアルタイムに測定し、ユーザの状況に合わせてユーザが笑顔になるまで感性刺激を提供するシナリオを実装した。 (2)<センサデータの通信機能開発>通信の物理層とデータリンク層として、有線ではなくユーザの人体を媒体として伝送する通信方式である電界通信(人体通信)を、ロボットに組み込む実装を行った。さらにSpO2などを計測するパルスオキシメータなどと接続し、実際に医療・福祉現場で使用するための実装ノウハウ(アース、ノイズ対策、送信電極、受信電極の設置など)を習得した。またIEEE/ISOで標準化が進められている健康福祉デバイスのネットワークでの伝送も考慮して、電界通信でのデータ取得は通信負荷が少ないサイクルタイムで実装した。 (3)<市場の評価>2011国際ロボット展に出展し、幅広い層の来場者からフィードバックを受けた。
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Research Products
(3 results)