2011 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児の生活リズムと睡眠習慣と親の養育態勢の関係に関する総合的研究
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21650185
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中井 孝章 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 教授 (20207707)
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Keywords | 養育体勢 / 睡眠状況 / 睡眠習慣 / 就寝時刻 / 睡眠文化 / メディア関与度 / 生活日誌 / 睡眠日誌 |
Research Abstract |
本年度は、養育者(親)の養育態勢と子どもの睡眠状況に関して、過去2年間にわたって実施してきたアンケート調査および事例研究を総括するとともに、子どもの睡眠状況が特に良くないケースをスクーリングした上で、当事者(子ども)の親に啓発活動を実施した。このスクーリングを行うにあたって、幼児(3~5歳児)には三角形模写テスト、その親には生活日誌および睡眠日誌記録を実施し、活用した。その結果、特に、三角形模写テストで三角形をまったく描くことができなかった5歳男児のAは、毎日の就寝時刻の平均が午後11:00と遅い割には、起床時刻が午前7:00と早いため、子どもとしては充分な睡眠時間がとれていないこと、保育園から帰宅後のメディア利用時間の平均が約4時間で、就寝時刻の直前までテレビ等を観ていること、Aの家庭では「テレビを観る」以外に(円滑な睡眠に誘導してくれる)睡眠儀式が皆無であることなど様々な問題があることが判明した。こうした生活習慣・睡眠習慣をしていると、近い将来、低セロトニン後遺症およびそれが原因で起こる起立性調節障害に罹患することが懸念されることから、調査者はAの養育者(母親)に研究成果報告書「睡眠と子育て」を用いて適切な養育態勢のあり方を啓発した。その後、徐々にではあるが、Aの睡眠習慣は改善されつつある。
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Research Products
(1 results)