2009 Fiscal Year Annual Research Report
いつでもどこでもだれでも地震の揺れを体験できるバーチャルウェブ振動体感環境の構築
Project/Area Number |
21651079
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
福和 伸夫 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 教授 (20238520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛田 潤 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (90217521)
護 雅史 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (40447842)
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Keywords | 構造工学・地震工学 / 減災 / 情報システム / 耐震 / 地理情報システム |
Research Abstract |
東海・東南海・南海地震や首都直下地震に対する地震防災戦略が策定されたにも関わらず国民の防災対策は遅々として進んでいない。その最も大きな原因は、地震災害の発生をまだ十分に「納得」せず、「わがこと」ととらえていないことにある。そこで、国民が地震災害の発生の危険性について十分に「納得」し、さらに災害がわが身に降りかかったときの状況を「わがこと」と感じるためのウェブシステムを構築する。このウェブシステムは、インターネット接続環境さえあれば、時間や場所を選ばず、誰もが地震時に経験する揺れや、周辺の状況をリアルに体感できるものである。 本年度は、バーチャルウェブ振動体感環境を実現するための周辺設備の整備ならびにデータの整備を行うとともに、応答解析法の構築に着手した。まず、MatrixEngineを用いて、静止画像がCRT上を与えられた3次元床応答で前後左右上下に移動するアプリケーションソフトを作成した。さらに、複数のPCを同期させて、床面と壁面の画像を同時に制御できるとともに、任意のスケールで画像を描画したり、任意の倍率で画像が移動するアプリケーションソフトを完成させた。また、静止画像の中から矩形を切り取りその背面に別の画像を挿入することを可能にした。これに、合わせて名古屋市域の任意地点の空中写真や地盤データ、地形を取得できるWebGISを開発した。 また、これらを制御・表示するPC・映像投影環境を整え、スタンドアローンのPCでバーチャル振動台も実現した。一方、擬似経験的グリーン関数法と地盤の逐次非線形応答計算法を用いて、名古屋市内の任意地点の地盤の揺れを予測する環境を整備した。合わせて、地震応答解析により任意階数の建物の地震応答を予測する機能を導入した。現時点で、本研究課題の目的である、いつでもどこでもだれでも地震の揺れを体験できるシステムのプロトタイプをほほ完成させることが出来た。
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Research Products
(4 results)