2009 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアに存在する未知のアセチル化酵素の同定
Project/Area Number |
21651086
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
伊藤 昭博 The Institute of Physical and Chemical Research, 吉田化学遺伝学研究室, 専任研究員 (40391859)
|
Keywords | アセチル化酵素 / ミトコンドリア / タンパク質アセチル化 |
Research Abstract |
タンパク質のアセチル化は、核において遺伝子発現を制御する主要な翻訳後修飾である。最近、ミトコンドリアには多数のアセチル化タンパク質の存在が示唆され、アセチル化は核と同様にミトコンドリアにおいても主要な翻訳後修飾である可能性は高いが、ミトコンドリアに局在するアセチル化酵素の存在は不明である。そこでゲノムワイドなsiRNAライブラリーを用いて、ミトコンドリアに存在する未知のアセチル化酵素の同定することを目的とした。具体的には、研究代表者が同定したアセチル化ミトコンドリアタンパク質であるHMG-CoA lyase(HMGCL)のアセチル化レベルを減少させるようなsiRNAオリゴをスクリーニングすることにより、アセチル化酵素を探索する。約21,000のヒト遺伝子を標的としたダーマコン社のゲノムワイドなsiRNAライブラリーから、Ontology cellular_component(http://www.geneontology.org/)および、mitop2(http://www.mitop.de:8080/mitop2/)データーベースのどちらか一方でミトコンドリアに局在すると予測された1,373遺伝子について解析することにした。最初に効率よくスクリーニングするために、C末にFlagタグの付いたHMGCLを恒常的に発現させたHeLa細胞を作製した。この細胞株とアセチル化HMGCL特異的抗体を用いることにより、96ウェルプレートスケールでのスクリーニングが可能となった。現在までに、864種類のsiRNAオリゴについて一次スクリーニングを終了し、そのうち60サンプルがHMGCLのアセチル化レベルを減少することを見出した。今後、残りのサンプルについて検討するとともに、2次評価としてin vitroアセチル化アッセイなどを行い、アセチル化酵素の同定を目指したい。
|
Research Products
(8 results)