宮崎神楽の研究

2010 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 21652022
• Research Institution: University of Miyazaki
• Principal Investigator: 山田 利博 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (40274766)
• Keywords: 神楽 / 宮崎 / データベース

Research Abstract

昨年度に引き続き、撮影済みの高千穂神楽、日南・潮嶽神楽の編集を行い、それと並行して今年度は椎葉神楽の資料集め・撮影を行った。潮嶽神楽については、昨年、悪天候のため撮影できなかった部分(福種下ろしの神事)も補完した。これにて高千穂・潮嶽、両神楽の映像資料は完壁に近い形となり、雇用した学生の力により編集もおおよそ終了した。来年度その映像データに文字解説を加え、DVDまたはブルーレイ・ディスクに焼き付け、データベース化する準備はほぼ整ったと言える。
当初の研究計画から明示しているように、類同のものはかつて紀伊國屋書店で販売されたことはあったが、三十近くある椎葉神楽のうちのたった一つに対してのものであったし、高千穂・日南と言った、宮崎を代表する他の神楽まで及んだものではなかった。また、現在は絶版となっているため手に入れることはできない。本資料も現時点では萌芽的なもので、宮崎の神楽の全てを網羅したものではないが、代表的なものを横断的に捉えることができるはずであり、研究する上では非常に貴重と言うことができよう。
因みに椎葉神楽については、椎葉民俗芸能博物館に立体映像による簡単なデータベースが存在することが本年度の調査で分かったが、各神楽数秒程度のものであるし、解説もないので、その舞の意味等を熟知した専門家以外の役に立つとは言いがたい。今年度最後にホームページ作成ソフトも購入し、次年度は本研究の成果をホームページにもアップして、広く利用の便を図ることまで視野に入れて活動していきたい。