2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21652038
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
窪薗 晴夫 Kobe University, 人文学研究科, 教授 (80153328)
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Keywords | 言語学プログラム / 学位論文提出条件 |
Research Abstract |
今年度は学位論文の審査を中心とする指導体制について、言語学専攻の博士課程を持つ8大学(東北大学、東京大学、名古屋大学、金沢大学、京都大学、大阪大学、広島大学、九州大学)の大学院担当教員にアンケートを行った。特に学位論文提出条件について、文部科学省の学位規則を各大学がどのように運用しているか調査した結果、論文博士については、(1)既に刊行された研究書がほとんどである(全大学)、(2)出版が暗默の了解であり、未刊行のものには、審査委員会が出版を条件づけて合格とすることもある(九大)、(3)未刊行の場合は出版時期を明記し、「出版時期未定」では不受理とする(京大)、(4)既刊刊の論文を集めて学位論文とすることも可能であをだ、未刊行の章は学位取得後に学術雑誌等に刊行する義務がある(京大)、ということがわかった。課程博士については、(1)学位取得後1年以内の刊行は困難である(すべての大学)、(2)BookParkによるウェブ販売により1年以内の刊行を推進している(東大、京大、阪大)、(3)査読誌へ掲載されていることが学位論文提出の条件であり、査読論文2本以上(名大、広大、九大、阪大)、査読論文1本以上(東北大、金沢大)という内規を設けている、以上のことがわかった。とりわけ、BookParkによるウェブ販売については、論文タイトル・要旨等をウェブ公開し、比較的安価(4500円~)でオンデマンド方法(=注文を受けてから印刷、製本)で販売、研究科が管理会社に払う契約料(5万円/月)も、執筆者が管理会社に払う初期費用(2万円/1論文)も比較的安く、執筆者へ印税が入る(売り上げの10%)、過去の学位論文の公開も可能である、著作権が執筆者にあるため、後日、一般の出版社からの出版も可能である等の利点が多いことがわかった。
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Research Products
(4 results)