2009 Fiscal Year Annual Research Report
タイヤ振動音を用いたエゾシカ衝突事故防止に関する研究
Project/Area Number |
21656124
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
萩原 亨 Hokkaido University, 大学院・公共政策学連携研究部, 准教授 (60172839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 正基 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50180873)
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Keywords | エゾシカ事故 / 警告音 / グルービング / タイヤ / 騒音調査 |
Research Abstract |
(1)グルービングによる振動音推定モデルを構築した。 モデル構築のため、グルービング部におけるタイヤ走行音調査を昨年10月から11月にかけて北海道で実施した。グルービングは、グルービングマシンによって、舗装表面に縦方向または横方向の溝をつけることにより、排水を促進させ、湿潤状態における舗装路面の摩擦係数を増大させようとするものである。車両走行時には、タイヤとの関連によって音が発生する。本調査では、タイヤ横面、タイヤ直近、舗装路面などにマイクを設置し、車両の走行速度別に振動と音の計測を実施した。国道238号の猿払村にグルービングを施工し、調査実験を実施した。調査結果から、グルービング走行時の振動音を空間的に推定するモデルを確立した。 (2)エゾシカへの警告対策としての有効性を高めるため、音に対するエゾシカの反応調査およびエゾシカ事故の詳細調査を実施した。 グルービングで発生する2kHz音の継続時間(無音、有音)や音圧がエゾシカに与える影響を2010年1月から2月かけて調査した。過去の研究から、エゾシカの警戒声の基本周波数は約2kHzであることがわかっており、録音した警戒声に対して強い反応を示すとされている。(1)で発生した音を録音し、飼育されているエゾシカへの影響を調べた。他の音に比べて、グルービングで発生した音による警告が有効であることを明らかにできた。
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Research Products
(3 results)