2009 Fiscal Year Annual Research Report
排卵酵素遺伝子のトランスジェニックRNAiメダカ作製への挑戦
Project/Area Number |
21657019
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 孝行 Hokkaido University, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (80197152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 克益 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教 (00422006)
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Keywords | 細胞・組織 / 動物 / トランスジェニック / RNAi / メダカ |
Research Abstract |
本研究は、メダカの排卵に必須の酵素遺伝子について、トランスジェニックRNAiメダカを作製することを目的にしている。具体的には、MT2-MMP遺伝子およびuPA遺伝子のトランスジェニックRNAiメダカの作製と解析を最終目標としている。本年度においては、以下のことを実施した。 (1)uPA遺伝子のトランスジェニックRNAiメダカ作製の試みとして、生体外においてプロモーター活性を有するuPAの遺伝子上流2kbp程度が、体内においてもプロモーターとして機能するかどうか、またこの領域のみで内在の発現パターンを再現できるかどうかを解析するために、この領域を導入したトランスジェニックメダカを作製中である。現在、F0の解析およびF1のスクリーニングを行っている。 (2)生体内においてRNAiが産生される際、DicerとDroshaとよばれる二本鎖RNA特異的切断酵素が重要な働きを担っていると考えられている。トランスジェニックメダカの体内において導入配列から効率よくRNAiを生産するためには、メダカDicerとDroshaの働きが重要なポイントとなる。そこで、本年度はこれら2つの酵素について、その基礎的な性質について解析を行った。まず初めに、配列情報が断片的にしか公開されていなかったことから、cDNAクローニングを行い、全長配列を決定した。次にこれらの配列を基にリコンビナントタンパク質を作製した。現在、これらの酵素学的性質を解析中である。Dicerに関しては、Nativeタンパク質を検出可能な特異的抗体の作製にも成功した。 (3)MT2-MMP遺伝子のトランスジェニックRNAiメダカ作製には着手していない。その理由は、メダカのDicerとDroshaの解析結果を踏まえた上で実施すべきと判断したからであり、上記(2)で得られる知見を基盤にして実施する予定である。
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Research Products
(5 results)