2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21657064
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
長谷部 光泰 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 教授 (40237996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日渡 祐二 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 助教 (10373193)
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Keywords | オジギソウ / 就眠運動 / お辞儀運動 / 進化 / 複合適応形質 / 突然変異 / イオンビーム / 育種 |
Research Abstract |
昨年度作出した突然変異体のM2ライン種子約5000粒を播種し観察したが運動異常を示す変異体は得られなかった。そこで、今年度、新たに理化学研究所仁科加速器研究センターにおいて種子2000粒を用いて、イオンビーム照射によって突然変異体を作出した。しかし、照射時期が夏になってしまったため、播種後、オジギソウが開花しなかった。発芽個体の中には運動異常を示す突然変異体が複数得られているので、来年度にM1種子を採種し、M2表現型を観察する予定である。形質転換系の確立については、これまでに、オジギソウ芽生えからのシュート再生および全植物体の再生に成功したが、本年度の研究により、このシュート再生現象は胚軸と子葉の結節部(ノード)由来のカルスにほぼ限定されることが判明した。ノード部位の細胞は他の部位と比べ、アグロバクテリウムの感染効率が非常に低く、この点が形質転換体の作出の上での大きなボトルネックと考えられた。そこで、アグロバクテリウムの感染条件のさらなる検討を行った。その結果、オジギソウ外植片とアグロバクテリウムとの共培養をこれまでの寒天培地から液体培地に変えること、およびノード部位にメスを用いて傷をつけることにより、当該部位における感染効率を大きく(GFP陽性細胞を持つ外植片の割合で10%以下から80%以上へと)改善することに成功した。さらに、ノード由来の形質転換カルスから実際にシュートの誘導にも成功した。
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Research Products
(1 results)