2010 Fiscal Year Annual Research Report
スティーブンス・ジョーンソン症候群モデルマウス創製の試み
Project/Area Number |
21659036
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
千葉 寛 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (40159033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
降幡 知巳 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (80401008)
香月 康宏 鳥取大学, 医学研究科, 助教 (90403401)
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Keywords | 薬学 / 応用動物 |
Research Abstract |
特定の組織適合抗原遺伝子アレル(HLA-B^*1502)がカルバマゼピン服用によるスティーブンス・ジョンソン症候群の発症と高い相関を示すことが明らかにされている。本研究の目的はHLA-B^*1502とカルバマゼピンの代謝活性化に伴うヒト型ハプテン生成系(ヒトCYP3A)を同時に持つヒト型マウスを作成し、このヒト型モデルマウスがスティーブンス・ジョンソン症候群の病態モデルになりうるか否かを検証することである。昨年度は、白人、黒人、日本人、及びタイ人のゲノムDNA151検体を対象に、HLA-B^*1502のexon 2および3に存在する変異配列をPCR-RFLP法で解析した。その結果、HLA-B^*1502候補ゲノムを1検体検出することができた。次に、このHLAアレルを発現ベクターであるpcDNA3.1(-)に組み込み、得られたクローンのシークエンス解析を行ったところ、HLA-B^*1502アレルであることが確認された。次に、この型のHLAをヒト人工染色体(HAC)ベクターへ組み込むための前段階として、ヒトHLAクラスター3MbをCre-loxPシステムを用いてHACベクター上へのクローニングを行い、ヒトHLA-HACを作成した。このHLA-HACをマウスES細胞に微小核細胞融合法を用いて導入し、キメラマウスを作製した。このキメラマウスにおける遺伝子発現を解析した結果、組織特異的にHLAクラスターの遺伝子発現が観察され、染色体レベルでの遺伝子導入が有効であることが示唆された。現在、HLA-B^*1502-HACの作成を行っており、完成したらマウスES細胞に導入し、HLA-B^*1502-HACマウスの作製を行い、カルバマゼピン負荷によるHLA-B^*1502-HACマウスへの影響を検討したい。
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