2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21659043
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 麻己人 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50254941)
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Keywords | 小胞体ストレス / 病態モデル / 遺伝学 / ストレスモニター / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
本研究の目的は、動物モデルを用いて小胞体ストレスによる病態発症機構の全体像を解明し、病態改善に向けた戦略を探ることである。具体的には、ゼブラフィッシュを活用する。異常タンパク質が小胞体内に蓄積すると、細胞の生存が脅かされる。細胞はこれを回避するために小胞体ストレス応答を起こす。最近、糖尿病や神経変性疾患に対する小胞体ストレスの関与が明らかとなってきたが、優れた動物モデルが少なく、その病態発症機序については不明な点が多かった。私たちは、以前の研究で、小胞体ストレスを自然発症する病態モデル動物の開発に成功しており、これを用いた解析を進めることにした。 本年度は、小胞体ストレスにより活性化する生体防御システムNrf2の活用に着目し、この関連で、小胞体ストレスにおけるNrf2の生理機能の解明と活性化メカニズムの解明に取り組んだ。その結果、次の2点を達成した。 1 Nrf2変異ゼブラフィッシュを、TILLING法により作製し、系統化した。この系統では、Nrf2のDNA結合部位に点変異があり、ストレスに応答したNrf2標的遺伝子の活性化が観察されない。小胞体ストレスにおけるNrf2の生理機能解明を目的に、このNrf2変異系統と小胞体ストレスを自然発症する系統の二重変異系統を作製中である。 2 ノックダウン解析により、PERKが小胞体ストレスのシグナルをNrf2に伝達することを示した。一方、常時活性化型PERKを過剰発現してもNrf2は活性化されず、PERKとNrf2の間に介在する分子の存在を示唆した。
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Research Products
(9 results)