2009 Fiscal Year Annual Research Report
医療事故生成プロセス防御モデルに基づく医療安全のための心理教育法の開発
Project/Area Number |
21659497
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
兵藤 好美 Okayama University, 大学院・保健学研究科, 准教授 (90151555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 共子 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (40227153)
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Keywords | ゲーミングシュミレーション / 第一種特性ゲーム / 第二種状況ゲーム / 認知特性 / 実験前後の意識変化 / 医療安全 / 多重課題ゲーム / 複数業務 |
Research Abstract |
我々は、これまでリスク評価や異文化交流で行われてきたゲーミングシュミレーションの手法を、医療安全に導入することを着想した。ゲームには第一種:特性ゲーム(認知特性などに関わる原理を再認識させる)と第二種:状況ゲーム(大まかなシナリオを基に演技をして、エラーの危険をミニチュア的に体験させる)がある。 第一種特性ゲームに関しては、SEG, TKG, MFG, KDG, KKG, STG, SKG, KBG, KHGの9つのゲームを開発した。看護学を専攻する1回生に対し、実験前後の意識の変化と気付きを測定した。実験後には、医療安全についてゲーム体験と解説によって学習し、医療安全のために重要なことをよく理解したことがうかがえる。実験後は多くの学生が、ゲームで説明した、丁寧で正確な作業をすることの重要性や、メモをうまく活用することの重要性を、医療安全のために重要なこととして挙げていた。 第二種状況ゲームでは、医療現場を想定し、時間的切迫、複数業務の同時進行などのエラー誘因を組み込んだ。そして看護師や患者などの役回り遂行における困難を体験するゲーム(多重課題ゲーム)の開発を行い、心理的反応を測定した。2回生を対象に、1.薬の分配に関する正確さ2.ゲーム実施前後の変化を評価する評定法3.各役割体験の学びに関する自由記述等でゲームへの反応を測り、実施方法と教育効果に関する意見を得た。4グループに分かれて作業の速さを競争させた結果、1.薬剤分配に関する評価では、薬の種類や量に誤りが見られ、正確な分配ができたのは1グループのみであった。2.教育効果をみるため設定した43項目に関し、最も評定が高かった項目は「人がしていたことを引き継ぐのは難しい」で、次いで「指摘されずに間違ったままめことがあるかもしれない」「複数で確認しながら作業しても正確とは限らない」で、25項目の評定が有意に上昇した。
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Research Products
(3 results)