2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21680057
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
飯島 慈裕 Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 地球環境変動領域, 研究員 (80392934)
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Keywords | 国際研究者交流 / ロシア / 気候変動 / 永久凍土 / 気象観測 |
Research Abstract |
平成21年度は、研究実施計画で予定された以上のペースで、研究成果公表と、気候・衛星データ解析、さらに現地観測準備と観測の開始が実行できた。 まず、既存の現地観測データと気候解析結果に基づいた東シベリアでの湿潤化と地温上昇に関する論文が国際誌に受理・公表された。気候データ解析では、更なる湿潤化の実態と、凍土環境変動要因の解明についての解析を行った。2008年までの長期ルーチン観測の気象・地温観測データを現地の永久凍土研究所の協力によって収集し、直近までの大気再解析データを援用して、1970年代以降の30年スケールでの各気象状態量のトレンドを検出するとともに、年々変動の振幅を抽出した。さらに、最近の湿潤化をもたらした気候システムの変化(特に低気圧変動)を解析し、気候変動の中での最近の湿潤化パターンの特徴を明らかにした。これらの結果は気象学会で発表した。衛星データ解析では、2009年に撮影されたPALSARデータを秋に購入し、解析用GISソフトの購入によって、陸上での多湿地域の広域抽出の解析を開始した。 観測地点の設置は、永久凍土研究所の協力によって、想定よりも早く観測地点の展開ができた。6月と9月にシベリア・ヤクーツクの現地を巡検し、観測サイトの選定ならびに、地温・土壌水分の鉛直分布観測地点を7地点新設し、観測を開始した。また、熱伝導率・熱拡散率計の購入によって、9月に土壌熱特性の鉛直構造の測定を開始した。これらの結果は地理学会で速報した。さらに、本研究で来年度設置予定である、地下10mの永久凍土層内までの地温鉛直分布観測用の凍土用掘削ボーリング機を特注で購入し、来年度観測に向けた国内試験を実施した。
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Research Products
(6 results)