2009 Fiscal Year Annual Research Report
土壌水分量と傾斜変位に着目した豪雨時の低コストで簡便な斜面監視システムの実用化
Project/Area Number |
21686043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内村 太郎 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60292885)
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Keywords | 斜面防災 / モニタリング / センサーネットワーク / 変位計測 / 水理特性 |
Research Abstract |
1. 斜面の無線センサーネットワーク機器の機能、信頼性の向上 屋外の実斜面で長期間の試験モニタリングを行い、高温、低温、風雨の中での長期耐久性、計測の信頼性を検証した。試験サイトとしては、中央開発(株)、(独)土木研究所、中国科学院の協力を得て、六甲の砂防工事斜面、中国四川省の三峡ダムの斜面での設置・計測試験を行ったほか、来年度に計画している中国四川省都江堰市塔子坪の大規模地すべり地域での計測に向けて、現地の予備調査を行った。センサー回路の改良によるデータのふらつきの低減、省電力化、各センサーユニットへのマイクロSDメモリ搭載によるデータ消失防止などの改良を行った。また、太陽電池から効率的に2次電池に充電する電圧コンバーター基板、および、ひずみゲージ式の各種のセンサーを接続できるようにするためのひずみアンプ基板を開発した。中国など海外での利用を可能とするために、各国の電波法規に適合する無線モジュールの選定と技術的検討を行った。 2. 土壌水分量の常時モニタリングによる斜面の水理特性のモデル化 本研究で開発した機器を用いて、降雨時に、その前後における土壌水分量の増減を測定し、斜面の集水性、水はけの良さなどの水理特性を定量的に評価してモデル化する方法を開発した。特に、排水時の水はけの良さについて、簡便なモデル化ができた。通常の比較的弱い雨が降ったときの土壌水分の推移から、斜面のモデル化を行い、豪雨時に、リアルタイムの土壌水分量データと組み合わせて、土壌水分のその後の推移を予測する方法を提案した。この成果は、降雨終了後の防災警報の解除の判断や、斜面災害リスクの高い斜面の抽出への適用が期待できる。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Simple monitoring method for precaution of landslides watching tilting and water contents on slopes surface2009
Author(s)
T.Uchimura, I.Towhata, Trinh Thi Lan Anh, J.Fukuda, C.J.B.Bautista, L.Wang, I.Seko, T.Uchida, A.Matsuoka, Y.Ito, Y.Onda, S.Iwagami, M.S.Kim, N.Sakai
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Journal Title
Landslides http://www.springerlink.com/content/62547pu722525783/?p=56953433fb2d45a2b094992a1c61b26d&pi=2 1(Online publication, Internet)
Peer Reviewed
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