2009 Fiscal Year Annual Research Report
利用者環境に適合する高機能多地点双方向中継ネットワーク基盤技術の研究開発
Project/Area Number |
21700085
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
橋本 浩二 Iwate Prefectural University, ソフトウェア情報学部, 准教授 (80305309)
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Keywords | 多地点双方向通信基盤 / オーディオ・ビデオ中継 |
Research Abstract |
利用者の通信環境に適した映像・音声データによる双方向通信機能を、コンピュータネットワーク上で負荷分散しながら利用者へ提供することにより、多地点双方向通信用中継ネットワークのスケーラビリティと利便性を向上させることを目的とした研究開発を進めている。平成21年度は、利用者の環境や通信用途に応じて必要となる処理(トランスコーディング処理)を適切な端末で実行する仕組みと、複数の利用者端末間でオーディオ・ビデオストリームを双方向中継するための基本機能を実現した。実現した主な機能は次の(a)~(d)の通り。(a)トランスコーディング処理の負荷分散実現に向けた、CPU利用率計測・負荷状態特定機能、(b)トランスコーディング処理を実行する際、端末の性能や利用状況および稼動中の端末数を考慮して、その処理が可能かどうかを判断するためのアドミッションテスト機能、(c)多地点双方向中継のための、送信元から複数の宛先への通信パス管理機能、(d)これら(a)~(c)の機能を利用するために必要となるメッセージ通信プロトコル。 開発したシステムは実際に利用可能であり、遠隔地間で開催されるシンポジウムや会議を支援する一方、研究代表者自身も本システムを用いて遠隔会議を実施している。また、企業のテレワークを支えるシステムとしての試用が始まり、本システムをテレワークへ応用する際の改善点や問題点などを検討している。さらに、研究成果物を基盤とするオーディオ・ビデオ配信システムを検討するなどの応用研究も進めている。
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